マイナビが運営する総合転職情報サイト『マイナビ転職』は、2022年に新卒入社した男女(新入社員)800名を対象に行った「2022年新入社員の意識調査」の結果を発表した。
同調査では、新入社員の勤続意向と働きがい、テレワーク廃止の勤続意向への影響などが明らかになったという。
≪TOPICS≫
- 新入社員の約半数が10年以内に退職予定。今の会社で働き続けない理由は、男性が「キャリアアップ」、女性は「ライフステージに合わせて働き方を変えたい」が多い結果に
- 現在の職場で働きがいを感じている人は65.0%。働きがいを感じていない人は「1年未満に退職意向」が約3割、「3年以内に退職意向」が6割超
- テレワークをしている人は19.1%で前年より減少。現在もテレワークをしている新入社員で「テレワークが廃止されても働き続ける」は半数に留まる
【調査結果の概要】
新入社員の勤続意向年数は例年どおり、3年以内が約3割、10年以内が約半数となった。
今の会社で働き続けない理由は男女で明確な差があらわれ、男性の上位3つは「転職でキャリアアップしていきたいから(33.9%)」「色々な会社で経験を積んでいきたいから(31.7%)」「給料がいまいちだから(29.4%)」と自身のステップアップに関係する理由が高いのに対し、女性の上位3つは「ライフステージに合わせて働き方を変えたいから(43.6%)」「給料がいまいちだから(26.0%)」「色々な会社で経験を積んでいきたいから(22.9%)」。
女性は働き続けたいという意向だが、“今の職場で”仕事と結婚・子育てのベストバランスを実現させるのは難しいと感じていることがわかった。
今の職場は働き甲斐があるといえるか聞いたところ、「働きがいがある」と回答したのは65.0%だった(「とても働きがいがある」+「働きがいがある」の合計)。
どんな時に働きがいを感じるかは、「自身の成長を感じる(55.6%)」が最も高く、次いで「誰かの役に立てたと感じる(49.8%)」など、充足感を得ることに働きがいを感じている傾向がある。
しかし、現在の職場状況を聞くと、「誰かの役に立てたと感じる」が21.5%で理想と現実のギャップが28.3pt、「自身の成長を感じる」が29.0%で理想と現実のギャップが26.6pt生じており、働きがいの理想と現実にへだたりがあることが分かったとのことだ。
働きがいを感じられていない新入社員は勤続意向が短い傾向もあり、新入社員の定着には「働きがい」を持てる環境づくりが重要となるとしている。
働きがいを感じている人の勤続意向は、「定年まで」が2割程度となった。働きがいを感じている人でも長期勤続意向の割合が2割にとどまっている理由の一つには、今すぐやめるほどの不満はなく、キャリアアップより自分に合った仕事を求めていることが推察される。
テレワークをしている新入社員は19.1%で、前年(24.3%)からやや減少しており、完全出社が増えている。また、現在テレワークをしている新入社員で「テレワークが廃止されても働き続ける」と回答した人は51.3%で、約2割が「テレワークできる会社に転職する」となった。
テレワークの廃止をきっかけに、転職する人が一定数出る可能性が考えられるとのことだ。
【調査概要】マイナビ転職『新入社員の意識調査』
調査期間:2022年6月17日~6月20日
調査方法:2022年卒の新入社員を対象にWEB調査を実施
調査主体:マイナビ(パネル提供元:外部調査会社)
有効回答数:800名(内訳:22歳~23歳の男性400名、女性400名)
※グラフの内訳は端数四捨五入の関係で合計数値と合わない場合がある
なお、上記のほか、新入社員の人間関係の悩み、上司や先輩にやってほしかったこと、帰属意識なども調査。調査結果の詳細は下記「マイナビ転職 キャリアトレンド研究所」で公開しているとのことだ。
https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/careertrend/11