LINE Digital Frontier は、2022年3月31日付で、イーブックイニシアティブジャパンの株式を100%取得し、完全子会社化したと発表した。
LINE Digital Frontierは、スマートフォンやタブレットで気軽にマンガ作品が楽しめる電子コミックサービス「LINEマンガ」を、アプリを中心に日本国内で運営しているという。
2013年にLINEで開始した同サービスの拡大を目的に、2018年にLINE Digital Frontierが設立され、2020年には世界最高レベルの電子コミックのノウハウを持つWEBTOON Entertainment Inc.(米国)の傘下に入ったという。
これにより、運営するサービス「LINEマンガ」は、グローバルでの月間利用者数8,200万、累計ダウンロード数2億超、ひと月の流通額が100億円を超える、同市場で圧倒的世界1位の規模を誇るプラットフォームサービスの連合体 “WEBTOON worldwide service”の一員となったとのことだ。
イーブックイニシアティブジャパンは、webを中心に、電子書籍販売サービス「ebookjapan」と、紙書籍オンライン販売サービス「bookfan」を運営している。
2000年の会社創立以来、電子書籍業界のリーディングカンパニーとして事業を展開し、日本最大のポータルサイトYahoo! JAPANと連携し、高い認知度と実績を誇っているとのことだ。
「ebookjapan」は80万冊以上を超える取り扱い書籍を誇り、マンガコンテンツの取引額の割合は95%を占めている。
両社のサービス「LINEマンガ」「ebookjapan」を単純合算した2021年度の国内流通総額は765億円を超え、日本国内で展開する電子コミックプラットフォームとしては最大になると見込んでいる。また、月間利用者数(MAU)は2,000万を超えるとのことだ。
今回の完全子会社化により、国内外の多様なマンガ作品ラインナップを相互に拡充していき、それらが2つの大きなサービス内を同時に流通し、効率的な作品プロモーションや作品へのアクセス性が強化、加速されることも期待しているという。
また、引き続き国内出版社との良好な関係や作家発掘を強化していき、日本国内の電子コミックの生態系を拡張するだけでなく、作品・作家のグローバル市場への進出も後押ししていくとのことだ。
LINE Digital Frontier 代表取締役社長の金俊九(キム・ジュンク)氏は、以下のようにコメントしている。
「今回のイーブックイニシアティブジャパンの子会社化は、世界最大のマンガ市場である日本でのさらなる跳躍を成し遂げるための決定でした。今後も、日本のコンテンツ業界で、LINEマンガの影響力をさらに強化し、ebookjapanと共に電子コミックの生態系を拡大していくことに力を注いでいきます。」
モバイルアプリ中心の「LINEマンガ」と、web中心の「ebookjapan」が相乗効果を生み出すことで、マンガ市場のさらなる発展と活性化を目指していくとのことだ。