ユニセフ(国連児童基金)は3月1日、ウクライナ国内での支援を拡充し、近隣諸国での難民支援を展開するため、ウクライナ国内の活動に2億7,600万米ドル、さらに周辺国での難民支援に7,300万米ドルの資金支援を国際社会へ求めたと発表した。

2月24日に発表した要請額6,640万米ドルから、大幅な上方修正となったという。

日本国内でユニセフの民間募金・寄付の窓口となっている日本ユニセフ協会は、2月24日にウクライナ緊急募金の受付けを開始。今般のユニセフ本部の発表と要請を受け、200万米ドル(約2億3,000万円)を拠出することを決定したとのことだ。

【2022年3月1日  ニューヨーク発】

ウクライナの子どもたちとその家族が直面している状況は、刻一刻と悪化しており、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)が検証したデータによると、少なくとも13人の子どもが死亡しており、戦闘の激化とともに、この数はさらに増えると予想されている。

また、何十万人もの子どもたちが、学校に通うことができなくなり、ウクライナで暮らす750万人の子どもたちにとって、リスクは高まっていくばかりであるという。

ユニセフとパートナーは、緊急医療サービス、重要な医薬品、保健物資・機器、安全な飲料水や生活用水、自宅からの避難を余儀なくされた人々の避難所や保護など、急速に拡大する人道支援ニーズに対応するため、24時間体制で取り組んでいる。

現在、ウクライナではユニセフの現地スタッフ140名が活動しており、今後さらに多くのスタッフを派遣する予定。また、ウクライナ東部では、ユニセフが支援する9の移動式子どもの保護チームが、心理社会的ケア、メンタルヘルス支援、保護サービスなどを可能な限り子どもたちに提供しているとのことだ。

しかし、ウクライナが置かれている状況は非常に複雑であるとし、アクセスに制限があり、前線の状況は急速に変化しているため、重要な支援物資やサービスを届けることが極めて難しくなっているという。

難民危機が深刻化するとともに、人道支援ニーズは拡大。避難する人々の半数は子どもであるとし、ユニセフは、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と緊密に協力し、難民受け入れ国において、彼らに保護や支援を提供するために活動している。

この紛争に巻き込まれた子どもたちやその家族には、今すぐに、可能な限りの支援をしなければならない。3月1日、国連人道問題調整事務所(OCHA)より、今後3か月間のウクライナへの人道支援計画と必要資金額を盛り込んだ共同アピールが発表された。

ユニセフは、ウクライナ国内の子どもたちへの支援のために、2億7,600万米ドルの資金支援をあらためて要請。また、近隣諸国での難民支援のため、さらに7,300万米ドルを求めているという。

ユニセフ「ウクライナ緊急募金」

1.ホームページから
https://www.unicef.or.jp/kinkyu/ukraine/
※クレジットカード/インターネットバンキング/Amazon Pay/携帯キャリア決済/コンビニ支払が利用可能

2.郵便局(ゆうちょ銀行)から
振替口座:00190-5-31000/口座名義:公益財団法人 日本ユニセフ協会
通信欄に「ウクライナ」と明記。
窓口での振り込みの場合は、送金手数料が免除される。