ACSLは、LTEを介してテレメトリおよびFPV(First Person View:ドローン視点)映像を伝送することで、現地に行かなくてもリモートでドローンを操縦することができ、補助者なし目視外飛行(Level3)が可能なLTE対応国産ドローン「PF2-LTE」を、2022年春より提供開始すると発表した。

国産ドローン「PF2-LTE」

ACSLは国産の産業用ドローンを開発しており、物流、インフラ点検、災害等、様々な分野で採用されているという。

ドローンの制御を担うフライトコントローラを自社で開発し、セキュアなドローンの社会実装を推進するため、多くの企業と実証実験を重ねてきたとのことだ。

その中で、山を越える必要のあるドローン配送や、プラント内の遠隔でのドローンによる点検画像の撮影等、LTEを介してテレメトリおよびFPV映像を伝送できるドローンによる実証実験を数多く実施。

LTEに対応したドローンへの要望は高まっている一方で、仕様や生産オペレーション、販売オペレーション、通信料などの料金体系が整備されていないため、ドローンをスムーズに顧客に提供できる体制になっていないことが課題としてあげられているという。

「PF2-LTE」は、そのような課題を解決し、配送やプラント内等のインフラ点検の現場でドローンを導入しやすくした機体とのことだ。

LTE機器装着のイメージ

■PF2-LTEの特徴

●LTEを用いることで、ドローンと地上局(GCS)間の直接通信が不要となりインターネットを介したドローンの操縦が可能となるため、山間地やプラント内の遠隔地等での補助者なし目視外飛行(Level3)が可能。

●リモートでの運用が可能なため、操縦者は現地に居なくても運行が可能。

●複数のキャリアのLTE上空利用が可能なデバイスに対応し、電波環境などに合わせて選択することが可能。

●LTEを用いることで混線が発生しないため、複数台のドローンを同時に飛行させることが可能。