米マイクロソフト社は、業界パートナーとの新しい共同サービスとして、「Microsoft Teams」および2021年初頭に提供開始されたマイクロソフトの従業員体験プラットフォーム「Viva」に、第一線で働く労働者をサポートするための特別機能を導入したことを発表した。

マイクロソフトは、第一線の従業員向けデジタルソリューションの開発において、世界的なリーダーとなっているZebraテクノロジー・コーポレーションとのパートナー関係を強化。

両社は、Zebraのデバイスで「Teams」のWalkie Talkie(トランシーバー)機能にアクセスできる、専用のプッシュトゥトーク(PTT)ボタンなどを備えた、Zebraの多様なモバイルコンピュータ上で稼働する「Teams Walkie Talkie」アプリを提供するという。

「Teams Walkie Talkie」のデジタルPTTは、Androidに加え、すべてのiOSモバイルデバイスで利用できるようになったとのことだ。

また、マイクロソフトは、Reflexis Workforce ManagementソリューションとTeamsの「シフト」アプリを連携するZebra Reflexis™のTeamsとの統合を強化。この機能統合により、Teamsでのシフトスケジュールと休暇申請が効率化され、管理者は容易に承認処理を行えるようになる。

さらに、Teamsでバーチャル予約のスケジュールキューイングが利用可能に。これによって、待ち時間の確認や予約の欠席、スタッフの遅れに関するリアルタイムの更新を1か所で提供するとしている。

Vivaラーニング・アプリの利用により、Teamsから直接、学習コンテンツを発見、共有、管理できるようにし、従業員全体が必須、あるいは、推奨される研修の最新情報を容易に得られるようになるとのことだ。

その他にも、デバイス管理の向上により共有デバイスの紛失時には、安全確保と所在確認が容易になったとしている。

マイクロソフトは同日、第一線で働く労働者とテクノロジーに関する調査結果も発表した。

世界中で活躍する20億人の第一線で働く労働者は、世界の労働人口における80%であり、88%の組織で雇用しているという。

第一線で働く労働者における、「Microsoft Taems」の1か月あたりの利用は、世界的な感染症の流行している2020年3月~2021年11月に中に毎月400%ずつ上昇したとのことだ。

また、彼らは経営のトップ層から企業文化や情報伝達が不十分であることや、転職を希望する理由として、より良い福利厚生や雇用機会を求めていることも明らかとなった。

テクノロジーに対しては楽観的に捉えており、「テクノロジーは、労働者が職場のストレスを軽減するのに役立つ」という意見に対しても63%が賛成。

しかし46%は、新しいテクノロジーに適応するプレッシャーや、職を失う恐れを感じており、55%は、正式なトレーニングが提供されなくとも、新しいテクノロジーを学習しなければならないことがあった、と回答している。

マイクロソフトのコーポレート・バイスプレジデントであるエマ・ウィリアムズ氏は、以下の通り述べている。

「第一線の労働者に力を与えることは、デジタル・トランスフォーメーションにとって不可欠だ。パートナーと協力し、最前線の従業員が、顧客や目の前の仕事に集中しながら、チームや会社のリーダーシップとのつながりを維持できるツールを提供する。この試みが成功すれば、テクノロジーがワークフローを最新化し、仕事のパフォーマンス、及び職場の文化とコミュニケーションを向上させることができると信じている。」

同社は2月1日にも、「マイクロソフト・クラウド・フォー・リテイル(Microsoft Cloud for Retail)」の一般提供を開始する予定であるという。小売業者の既存システムと統合することで、信頼できるソリューションを提供し、ビジネスの成長を加速させるとしている。