Netflix、トライベッカ・スタジオ、Gold Houseが、Future Gold Film Fellowshipプログラムを新設すると発表した。

より多くの人が自身を投影できる映画を作ること、それは、より多様な視点を持つ人々を、意識的に製作スタッフに取り込むことから始まるという。

アジア・太平洋諸島系の人々が、映画の中に描かれていなかったり、誤った描かれ方をしていたりすることについての調査結果を受け止め、同社らはこのコミュニティの才能ある人材を後押しするパイプラインを構築したいと考えたとのことだ。

現在、アジア・太平洋諸島系民族の監督に機会を提供しようと注力するプログラムはごくわずか。

それが、Netflix、Gold House、トライベッカ・スタジオが、力を合わせて新しいプログラムを作ることにした理由であるという。

同社らは、現状を打ち破ろうと取り組む経験豊富な監督たちを支援し、アジア・太平洋諸島系コミュニティのまだ語られていない物語を広く世に伝えることを目的としたプログラム、Future Gold Film Fellowshipを立ち上げ。

同プログラムでは、アニーシュ・チャガンティ、ジョン・M・チュウ、デスティン・ダニエル・クレットン、クリストファー・カフナハナ、ダニエル・デイ・キム、アリス・ウー、ジャネット・ヤン、ニナ・ヤン・ボンジョヴィら、映画界をけん引する多様性あふれる審査員によって選ばれた3名のアジア・太平洋諸島系監督に、それぞれ短編映画の製作権が与えられる。

また、トライベッカ・スタジオ (トライベッカ・エンタープライズのエンターテインメント部門) からの全面的な製作支援や、トライベッカ・スタジオとNetflix役員による個別のトレーニングとメンターシップを受けられるほか、Gold Houseのネットワーク内で素晴らしい才能を持つ人々と交流する機会も得られるという。

さらに製作された短編映画は、2022年トライベッカ映画祭におけるプレミア上映候補作品となるとのことだ。

Netflixは、Gold House、トライベッカ・スタジオと協力してアジア・太平洋諸島系の監督を支援できることをうれしく思うとし、ストーリーテリングの持つ最も大きな力とは、誰かの経験を形にすることで、それに触れた人々が”自分の存在も認められている”と感じることであると述べている。

Future Gold Film Fellowshipのようなプログラムを通して、世界中の人々の心に響く物語を世に送り出したいという願いを持ちながらも、才能が過少評価されている人材が眠る分野において、人々が活躍できる機会を創出すること。これは、Netflixクリエイティブ向け創造支援基金の設立目的のひとつであるとのことだ。

映画の中で目にするものとは、何を信じ、何になれるかすら左右することを、Gold Houseは認識しており、だからこそ、より多くの人が自分らしさを発揮するための屋台骨を整えるという役割にやりがいを感じるとしている。

Future Gold Film Fellowshipは、キャリア形成の機会や、世界水準のメンターシップ、トライベッカ・スタジオやNetflixといった業界最大手の企業による支援を通して、才能豊かなアジア・太平洋諸島系クリエイターが活躍するための道筋を作るという、Gold Houseが注力してきた取り組みの象徴ともいうべきプログラム。

同プログラムが、トライベッカの開催する語り部たちの祭典、トライベッカ映画祭に加わることは重要な意味を持つという。トライベッカは、その声が見過ごされがちな語り部たちのためのプラットフォーム作りに長年心血を注いできた。

トライベッカは、Gold House、Netflixとともにこの新しい取り組みに参加することを誇りに思うと同時に、高い意義を持つプログラムを通して素晴らしい作品が生み出されることを楽しみにしていると述べている。