TBSテレビは、10月31日に行われる第49回衆議院議員総選挙の開票特別番組「選挙の日2021」を放送する。
番組では、なぜ「当選」あるいは「落選」と予測するのか説得力のある説明を示すため、富士通が研究開発した説明可能なAI技術「Wide Learning」を活用し、これまでにない新たな視点を取り入れた選挙区の当落速報を試みるとのことだ。
選挙当日、TBSテレビで放送する開票特別番組では、候補者の所属政党や経歴、選挙区ごとの過去の国政選挙の結果、さらには選挙直近の政党支持率の動向など、多様なデータをもとに、AIが候補者の特徴を分析し、「当選」あるいは「落選」と予測する理由について説明を提示。
今回のように、選挙当日の生放送でAIが示す分析結果を活用して情勢を報道する取り組みは、国内初の試みとなるという。
近年、放送業界のDX化が進む中、視聴者の関心が高い情報をリアルタイムで提供する報道番組でも、AIなどの新技術により番組の付加価値を高める試みが加速している。
開票特別番組では、専門家が当落の要因をどう解説するかが一つの柱となっており、この解説について様々なデータをもとに根拠を説明できるAI技術の活用が注目されているとのことだ。
番組概要
番組名:
TBSテレビ「選挙の日2021」
https://www.tbs.co.jp/senkyo2021/
放送日時:
10月31日 午後7時57分より約6時間生放送
富士通の「説明可能なAI」を活用したコーナーは、午後11時15分頃に放送予定
内容:
富士通の説明可能なAI技術「Wide Learning」を活用して、TBSテレビが所有する過去の国政選挙の結果や選挙直近の政党支持率の動向など、多様なデータをもとに候補者の特徴を分析。AIが提示する当落情勢の説明をもとに、新たな視点で解説する予定。
富士通の説明可能なAI技術「Wide Learning」について
「Wide Learning」は、科学における発見のプロセスをもとに着想されたAI技術であり、答えを導くプロセスが論理的で、かつ客観的な説明が可能。
今回、TBSテレビが保有する各種選挙データと知見を「Wide Learning」に適用し、過去の選挙における各候補者の経歴など候補者個人の特徴や、出馬する各選挙区の情報、さらに所属する政党、その政党の支持率と推移など100以上の特徴からなるデータのすべての組み合わせの中から、当落に影響しうる重要な要因を網羅的に計算し抽出。
特徴の数が50種類を超えると、その組み合わせは1,000兆通り以上になるが、「Wide Learning」を活用することで、わずか数秒程度で計算が可能になるとのことだ。
今回の試みを通じて、TBSテレビでは開票特別番組のさらなる番組の品質向上をめざして、新技術の活用に積極的にチャレンジ。
富士通は、メディア業界における付加価値提供を通じて説明可能なAI技術の可能性について発信していくことで、様々な社会的課題に対し新たな視点や発見を提示するとともに、安心安全で信頼できるAIを提供していくとしている。