ANAは、持続可能な航空燃料SAF(Sustainable Aviation Fuel、以下、「SAF」)等の活用を通じて航空輸送におけるCO2排出量削減に取り組み、貨物輸送や社員の出張等、すべての利用者のCO2削減に貢献することを目的とした新プログラム「SAF Flight Initiative: For the Next Generation」を立ち上げたと発表した。

「SAF Flight Initiative: For the Next Generation」立ち上げ

ANAを利用する様々な産業におけるリーディングカンパニーの脱炭素化に向けた取り組みをサポートし、また、産業横断的にSAFの生産と活用拡大に取り組んでいくことを目的としたプログラムととのことだ。

温室効果ガス排出量の算定・報告の国際基準であるGHGプロトコルでは、企業の事業全体で間接的に発生するCO2排出量削減がスコープ3にて求められているという。

ESG経営推進に向けたANA Future Promiseの取り組みの一つである「SAF Flight Initiative」を通じて公共交通インフラである航空輸送における利用者のCO2排出量削減対策に貢献できるよう努めていくとしている。

同取り組みの開始にあり、以下の物流・貨物事業社大手3社が参画を表明し、SAFを使用した貨物便を共同で実施したとのことだ。

利用者とともにSAFを使用したフライトを運航するのは本邦航空会社として初めてとのことだ。

また、物流・貨物の利用者を対象としたプログラムに加え、法人の利用者を対象としたプログラムでも、より多くの企業が参画できる取り組みを拡充していくという。

現在世界各国では気候変動に伴う業績への影響の開示等が義務付けられる方向にあり、企業は社会的責任をどのように果たしているのかという非財務情報が投資判断の対象として扱われる動きが活発化。

他方、島国である日本の企業にとって航空は、国際社会における競争力に影響し得るとても重要な移動および輸送手段だという。

社員の出張など、利用する企業とともに「売り手よし、買い手よし、世間よし」の「三方よし」の実現を目指していくとのことだ。

GHGプロトコルCO2排出量削減プログラム

2021年11月に開催される国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)を前に開始する同プログラムにより、今後もANAグループの2050年までに航空機運航によるCO2排出量実質ゼロを目指すという環境目標、および利用者の環境目標実現にも貢献できるようなあらゆるサービスの実現を目指していくとのことだ。