NECは、企業向け5Gサービスの強化に向けて、NECのアセットとアマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)のクラウドサービスやエッジサービスを組み合わせたオファリングメニューの開発を開始すると発表した。
同取り組みは、本年9月8日に発表したNECと米国AWSの協業強化における5G領域の協業拡大に基づくもの。
同取り組み推進のため、NEC玉川事業場の「ローカル5Gラボ」に、NECのローカル5Gおよび映像解析アプリケーションと、AWSのエッジサービスを組み合わせた共創環境を構築したという。
5Gネットワークは、DX加速の手法として社会やユーザーからの期待が高まっている。
その中でも自営の5Gネットワークを構築する「ローカル5G」は制度整備が進み、企業や自治体による実証実験も多く行われており、社会実装に向けた動きが活発になっているとのことだ。
NECは製造、建設、交通など様々な業種の顧客と、ローカル5Gを活用して社会課題の解決に向けた省人化や効率化を目指しているとのことだ。
特に現場の見える化を実現する映像解析技術や省人化を実現するロボティクスが注目されているが、セキュリティや低遅延などユーザーによってニーズが異なり、クラウドや複数のエッジポイントでの分散処理と集中管理が求められているとのことだ。
今回NECは、AWSのクラウドサービス(AWS OutpostsやSnow Familyなどのエッジサービス、キャリアネットワークを介したAWS Wavelengthなど)を活用し、NECのローカル5Gソリューションと組み合わせることで、多様なアプリケーションやAIを組み合わせたオファリングメニューを開発。
同オファリングメニューの提供を通じて、顧客が様々なアプリケーションを、クラウド環境と顧客の現場にあるエッジ環境の最適な組み合わせで利用できるように支援していくという。
エッジ環境での処理により、ユーザーはデータを外部に出すことなくセキュリティを確保しながら、低遅延で処理結果を得ることができるという。
また、AWSのクラウドサービスおよびエッジサービスは共通的かつ統合的に利用できるため、クラウド・エッジ環境間の柔軟なリソース配置、アプリケーションのポータビリティの向上、各環境に対応したアプリケーションの開発期間短縮などのメリットを享受できるとともに、両環境の最適な組み合わせでの利用によるコスト削減にも貢献していくとしている。
またNEC玉川事業場の「ローカル5Gラボ」で、NECのローカル5Gおよび映像解析アプリケーションと、AWSのエッジサービスを組み合わせた共創環境の運用を開始。
今後はAWSのエッジサービスだけではなくクラウドサービスも組み合わせた連携も検討しており、同環境を活用したユーザーおよびパートナーとの実証実験や共創により、ユースケースの拡張とオファリングメニューの開発を加速することで、企業向け5Gサービスのエコシステム形成を目指すとしている。
NECは同取り組みをはじめ、ネットワークを柔軟に活用し、人・モノが生み出すデータを産業の枠を超え賢くつなぐ 「NEC Smart Connectivity」の提供を加速し、新たな社会価値を創造していくとのことだ。