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キリンホールディングスは、国内グループ会社の本社組織を集約しているキリングループ本社をリニューアルし、2022年6月より新オフィスとして運用開始すると発表した。
キリングループは2013年にグループ本社を移転し、国内グループ会社の本社組織を拠点集約するとともに、コミュニケーションの活性化および部門・組織を超えた連携強化を通じたグループシナジー創出を加速させてきた。
また、新型コロナウイルスによるさまざまな環境変化を会社と従業員双方が成長する機会と捉え、国内の全グループ従業員約20,000人を対象に、新たな経営環境における新しい働き方改革として「『働きがい』改革 KIRIN Work Style 3.0」を2020年7月から進めているという。
その中で、オフィスの目的については、①イノベーション創発を目的とした共創空間②仲間との信頼関係を築くためのリアルな接点・つながりを生む場、チームビルディング③同じ場所で働くことで所属意識=企業ブランドを感じる場、価値観の共有の3点に再定義し、目的に沿って既存オフィスの最適化を検討してきたとのことだ。
今回のリニューアルは、上記の通り再定義したオフィスのあり方の実現と、多様な働き方に対応したオフィス面積の適正化を目的に実施するもの。
リニューアルを通じ、ソロワークとコミュニケーションワークを有機的に取り入れて業務の生産性を上げ、オフィスではリアルなつながりを重視したコミュニケーションワークの最大化を図っていくという。
また、従業員一人ひとりが仕事の目的に応じて働く場所を主体的に選択することで「『働きがい』改革」を推進するとともに、キリングループの長期経営構想「キリングループ・ビジョン2027」の実現に向けた取り組みをさらに加速していくとしている。
■キリングループ本社 リニューアル概要
「思いや熱意がつながるSTADIUM」をリニューアルコンセプトに掲げ、従業員が思いや熱意を共有し、“つながり”を感じながらともに新たな価値を創造していく場を提供していく。
具体的には、下記7つのポイントでリニューアルを実施。
■リニューアルのポイント ※画像は全てイメージ
①リアル接点拡大
・オープンミーティングやコミュニケーションのためのスペースを拡大し、ソロワークスペースや個室会議室を縮小
・共創のための場を従来の約2割増やすとともに4つの機能に分け、従業員が集まりやすい各フロアの中央に配置
-21F:情報共有・収集
書籍や雑誌からネット上での最新情報などを得られ、新価値創造のための多様な情報に触れられる空間とする
-20F:カジュアルコミュニケーション
大規模なカフェエリアを設置することでリフレッシュできる環境を整備。休憩しながら部門を超えて従業員同士がカジュアルに交流できる空間とする
-19F:ミーティングエリア
オープンなミーティングからワークショップ、プレゼンテーションまで、目的に合わせて柔軟に環境を選べる空間とする
-18F:ゲストラウンジ
現状2Fにある受付機能および社外との簡易打ち合わせ機能を18Fに集約し、受付は無人化。
また、社内外のメンバーでの共創に適したワークショップスペースを設置するほか、広報活動などに活用するウェビナールームを設置
②グループアドレス化
・グループ会社・部署ごとに大まかに指定した座席エリア内において、原則フリーアドレス化
・仕事の目的に合わせて適切なフロア・エリアを柔軟に使い分ける
③リモートワーク対応
・Web会議に適した環境(部屋・設備)を整備
・ウェビナールームを新設し、リアルとリモートのどちらにも対応しやすいオフィスを構築
④デジタルオフィス化
・各座席のリアルタイム在席情報をサイネージやスマートフォンから位置検索・確認が可能
・各座席や会議室の活用状況を情報収集・分析することで、継続的なオフィス活用に関する改善に活用
・受付の無人化
⑤ペーパーレス推進
・書類などの物や場所に縛られない働き方を推進するため、原則100%ペーパーレス化を目指し、保管スペースおよび倉庫を削減
・個人保管用のサイドワゴンを廃止し、小規模な個人ロッカーを一人一個ずつ準備
⑥フロア集約
・現在は2Fおよび17-21Fにまたがるフロアを18-21Fに集約。総面積を約2割削減する一方で、一人あたりの執務スペースは約2倍に拡大
・グループ本社在籍者の最大50%が同時出社しても執務可能なスペースの整備
⑦役員エリアの見直し
・役員と従業員間のタイムリーでカジュアルな交流促進のため、役員執務席は従業員と同じエリアに設置
■今後のスケジュール
・2021年10月から順次工事着工予定
・2022年5月に18-21階の工事が完了し、6月から新オフィス運用開始予定
キリングループは、自然と人を見つめるものづくりで、「食と健康」の新たなよろこびを広げ、こころ豊かな社会の実現に貢献するとしている。