エイベックスは、5月27日付の取締役会において、サイバーエージェントを処分予定先とする第三者割当による自己株式の処分を行うことについて決議したと発表した。

また、今回の自己株式処分に伴い主要株主である筆頭株主の異動が見込まれることも併せて公表した。

<処分概要>
処分期日:6月14日
処分株式数:普通株式3,500,000株
処分価額:1株につき1,488円
調達資金の額:5,208,000,000円
処分方法:第三者割当の方法により、全株式をサイバーエージェントに割り当て

処分の目的としては、テクノロジーの進化によりエンタテインメントの楽しみ方が大きく変化し、このような流れに対応するためにも、スピード感を持って事業に取り組んでいく必要があると感じており、コロナ禍でライヴ事業等の遂行が厳しくなっている同社の直近の状況やこの後の見込み等を踏まえると、強固な事業基盤と財務基盤を有する外部パートナーとともに共同で事業を展開していくことが重要であると認識したためだとしている。

処分予定先としてサイバーエージェントを選定した理由は、音楽配信サービス「AWA」を共同で展開するほか、サイバーエージェントが運営するサービス「ABEMA」における同社タレントの番組出演やアーティストのオンラインライヴの配信や、共同でのゲームイベント「RAGE」の開催等、既に幅広い協業や取引
関係があるためとしている。

従来の幅広い取引関係や資本関係のみならず、今後の様々な協業可能性を踏まえ、今回、サイバーエージェントを株式の割当先とした自己株式処分を行うに至ったとのことだ。

同社は今回の自己株式処分が中長期的な株主価値の向上につながると判断しているが、同社の2022年3月期連結業績に与える影響は軽微である考えを示している。