エミレーツ航空は、ドバイからインドの9都市へ向かう全ての運航便で、救援物資用に貨物搭載スペースを非政府組織(以下、NGO)に無償で提供すると発表した。

エミレーツ航空の人道的輸送ルート開設は、人道支援団体の様々な救援活動を大きく後押しする取り組みとなった。国際人道支援都市との連携により、世界保健機関(WHO)の救援物資を載せた最初のフライトがドバイからインドへ出発したとのことだ。

エミレーツ航空は、ドバイとインドの間に人道的輸送ルートを開設し、緊急の医療品や救援物資を輸送することで、インドの新型コロナウイルスの感染拡大危機の収束に向けた戦いを支援するという。

エミレーツ航空は、国際的なNGOが救援物資を必要な場所に迅速に届けることができるよう、インドの9都市に向かうすべての便で、貨物搭載スペースを利用可能な限り無償で提供するとしている。

この数週間、エミレーツ航空の貨物部門、エミレーツスカイカーゴは、インドへの定期便およびチャーター便で、医薬品や医療機器を輸送してきたという。

人道的輸送ルート開設により、エミレーツ航空のインドおよびNGOコミュニティへの支援活動は次の段階に進んでいるとのことだ。

また、今回の人道的輸送ルート初の救援品は、世界保健機関(WHO)からデリーに向けて送られた12トンを超える多目的テントの委託品で、ドバイの国際人道都市がコーディネート。

エミレーツ航空の貨物部門は、自然災害やその他の危機に見舞われた世界各地のコミュニティに救援物資を届け、数年に渡ってIHCと緊密な関係を築いてきたという。IHCは、エミレーツスカイカーゴがエア・ブリッジを通じてインドへの救援活動を行うことを支援するとのことだ。

また、2020年8月のベイルート港爆破事故を受けて、エミレーツ航空は人道支援ロジスティクスの専門性を活かし、レバノンへの人道的輸送ルートを開設し、救援活動を支援。

エミレーツ航空は、新型コロナウイルスのパンデミックへの対策として、航空業界および航空貨物業界をリードしてきた。昨年、エミレーツ航空は、ビジネスモデルを迅速に適応させ、ボーイング777-300ER型旅客機のエコノミークラスの座席を取り払い、旅客機の座席や頭上の荷物棚への貨物搭載で貨物容量を増やすことで緊急に必要とされたPPE(医療用個人防護用具)やその他の医療用品を6大陸に渡って数千トン輸送したという。

また、エミレーツスカイカーゴは、『ドバイ・ワクチン・ロジスティクス・アライアンス(ワクチン物流同盟)』を通じて、ユニセフやドバイの企業などと提携し、新型コロナウイルスのワクチンをドバイ経由で発展途上国に迅速に輸送している。

これまでに6,000万本近くのワクチンがエミレーツ航空のフライトで輸送され、これは世界中で投与されている全てのワクチン投与量の約20本に1本に相当するとのことだ。

エミレーツ航空は、6大陸の約140都市に定期貨物便を運航し、医療品や食料品などの重要な商品の途切れのないサプライチェーンの維持に貢献していくとしている。