伊藤忠商事は、GMOあおぞらネット銀行と、両社による一体的な金融サービスの提供を推進することを目的とした業務提携契約を締結したと発表した。
昨今、ITインフラの整備、ワークライフバランスを重視する価値観の広がり、更に新型コロナウィルスの感染拡大によって加速するニューノーマルなワークスタイル等により、フリーランスをはじめとした新しい働き方に注目が集まっている。
また、オンラインマッチングの普及やデジタルメディア・マーケティングの発達等により、ギグワーカーやインフルエンサーといった新しい労働形態や新産業が次々と生まれている。
組織と人の関係性、そして働き方・お金の稼ぎ方が大きく変わろうとしている中、人々の経済活動を支える金融サービスも変革を求められている。
GMOあおぞらネット銀行は、インターネット銀行事業を開始した2018年7月から「すべてはお客さまのために。No.1テクノロジーバンクを目指して」をコーポレートビジョンに掲げ、デジタルバンクのトップランナーとして、顧客に寄り添った、新たな金融・決済ソリューションを提供している。
システム内製化の強みを、価格やスピード、サービスラインナップ拡充に生かしたことにより、個人顧客だけでなく、スモールビジネスやスタートアップ企業、個人事業主などからの利用が急拡大している。
伊藤忠商事は、リテール金融領域において、クレジットカード事業を展開するポケットカードを中核に、給与前払い事業を展開するマネーコミュニケーションズ、後払い決済事業を展開する株式会社Paidy等の幅広い事業ポートフォリオを有している。
今回のGMOあおぞらネット銀行との事業提携により、両社の有するサービス基盤とネットワークを相互に活用し、新しい働き方・お金の稼ぎ方を実践する人を支える様々な事業者との協業を通じて、両社の金融サービスを事業者及びその顧客に最適化された形で提供していくとしている。
具体的なサービス例は以下のとおり。
・業務委託報酬を通常よりも早く受け取ることが出来る報酬早払いサービス(伊藤忠商事)
・オンライン、ペーパーレス、ハンコレスで申し込みが可能な法人口座の開設(GMOあおぞらネット銀行)
・独立や開業など新しいチャレンジのために必要な先行投資に対する融資・立替(両社)
最初の取組みとして、高度IT人材を支援するプラットフォーム「ITフリーランスコンソーシアム」を運営するアイデンティティーと、既に提供しているフリーランスエンジニア向けの保険に加え、銀行口座と連携した業務委託報酬の早期払い等の提供実現を目指すとのことだ。
伊藤忠商事は、リテール金融事業の拡大に向けて、異業種・ベンチャー企業とのオープンな連携に取り組んでいる。
今回、テクノロジーに強みを持つ銀行プラットフォームを有するGMOあおぞらネット銀行との事業提携を通じて、マーケットインの発想でニューノーマルな時代に求められる金融サービスを展開していくとのことだ。