クボタは、ドローンによる果樹収穫サービスを手掛けるイスラエルのスタートアップ企業「Tevel Aerobotics Technologies」(以下、 Tevel)に出資したと発表した。

リンゴを収穫する有線ドローン
リンゴを収穫する有線ドローン

同社は、社外パートナーとの連携によるオープンイノベーションの推進部門として2019年に「イノベーションセンター」を立ち上げている。

また、イノベーションセンターはスタートアップ企業への出資などを通じ、先進のアグリテックやビジネスモデルへの知見を深め、農業分野でのソリューション事業の開発を加速させている。

特に果樹や野菜の栽培は、穀物栽培などに比べて機械化が進展しておらず、今後の成長を期待している分野となる。

各地域のニーズにきめ細かく対応するため、現在は日本とオランダの2か所に設置されているという今回出資したTevelは、有線ドローンを用いた果樹収穫ロボットを開発している。

収穫カゴを兼ねた地上ユニット(左)と有線ドローン(中央)

ドローンは、収穫カゴやコントロール基盤を備えた地上ユニットに有線で接続されており、自動で熟した果実を見分けて収穫し、収穫カゴへと運び込む仕組みとなっている。

地上からアーム等で収穫するロボットに比べ、ドローンによる収穫は高所や枝の裏など回り込んで収穫しなければならない場所へのアクセス性に優れており、取りこぼしなく効率的な収穫作業が可能。

ドローンの低空での機体制御や飛行中に果実を保持し運搬するのは難度の高い作業であるが、AI技術を活用した高度な機体制御や果樹検出技術などによりスムーズな収穫作業を実現するという。