水郷介護支援パートナーが運営する千葉県北東部、茨城県南部に拠点のある介護タクシー「水郷エスコート」は、所有する全車両に防災セットの備蓄を搭載することを決定した。
防災セットを搭載することを決定した大きな要因は、令和元年に襲った台風15号、19号による大規模停電や避難指示などへの自社の取り組みの改善策である。
水郷エスコートでは、この台風以降、防災に力を入れており乗務員の防災士保有率は40%以上(令和2年12月末時点)で令和元年台風時にも避難所への無償送迎は一部行ったものの、備え、知識があれば共助の観点からより地域の移動困難な方のためにもっと力になれたのではないかと考えているという。
令和2年11月までに災害時の備えとして「避難所などで電源供給のできる福祉車両」、「食料品の備蓄ができる移動スーパー」などを千葉県香取市に配備している。
また、地域災害支援任意団体「防災移送ネット」を水郷エスコートの活動に賛同した千葉、茨城7社10店と令和2年7月発足したとのことだ。
これまでの活動をふまえ、本導入は、もし体の不自由な方が同社搬送車(介護タクシー等)を利用している場合に災害が起きた場合を想定している。むろん常に、防災セットを持ち歩くお客様の方が少ないと思われる為、乗車いただいているお客様分のセットをその場で無償提供できるようになっている。
既製品の防災セットではなく自社防災士の監修のもと、身体の不自由な方や、高齢者、子供でも扱いやすくより軽量に考案されている。
特に変わっているのが普段背負っていてもおかしくない折りたたみリュックや乾電池を防災セットにではなくソーラー+手動発電の懐中電灯やそれに差し込んで使える充電器、自社製作マスク感染予防グッズなど。
保存期間を10年対応と長いのが特徴である。電源供給福祉車、移動スーパーとあわせて避難所等でのボランティア活動も想定して200セット(600人分)を保有しいる。