Momo、環境エネルギー総合研究所(EER)、の省エネIoTの実用に向けe-neが運営するサービス付き高齢者住宅”ミライエ知立 山屋敷”での実証実験を開始したと発表した。

同実証実験は、気象情報や室内データの分析結果を生かして、エアコンの快適省エネ運転を遠隔操作し、 空調費を最大40%削減するサービスの実販売を見越したもの。

独立系研究開発型シンクタンクのEER(東京都中央区)とMomo(兵庫県神戸市)はe-ne 株式会社とともにサービス付き高齢者住宅での実証実験を昨夏から開始し、続いて冬季の実証実験も開始したという。

人工知能(AI)とIoT(モノのインターネット)の両技術を取り入れたことが特徴で、2021年中の実用化と販売開始を目指している。

病院・高齢者住宅・学校・集合住宅の空調費コストダウンや低炭素社会実現・環境対策として広く普及させることを目指しているとのことだ。

実験は、2019年までにEERが独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)との共同研究の成果を引き継ぐ事業で、AI分析によるエアコンの遠隔稼働操作を含むIoTシステムをMomoが実用向けに開発。

現在販売を担うe-neの運営するサービス付き高齢者住宅”ミライエ知立山屋敷”で実験が行われており、首都圏にある市営住宅での実証実験も決定している。

実験は2019年までの結果を踏まえ、さらに高齢者住宅での効果分析と施設管理運営を含めた実用・実販売向けの調整を行う内容になるとのことだ。

具体的には、各住宅内のエアコンの電源コンセントに消費電力量等を測定するIoTデバ イスを差し込み、また室外機の周辺データを温湿度センサで取得するという。

そこで得られた各データをMomoのサーバーに集め、この収集データと気象庁の気象データを、EER社がAI分析し、エアコンにスマートリモコンにより指令を出すとのことだ。

例えば、昼間に30度以上に暑くなる場合、電力消費の負荷を下げるために、涼しい午前 のうちに運転を始めるようスマートリモコンにより制御運転そのことで、室外機の温度が上がる前に冷房を運転できるため電力消費を大きく下げることなどができるという。

最大で夏場20%、冬場で50%程度削減することができ(UR都市機構共同実験)、施設などの場合には同時期に稼働させることから電力ピークの低減にも寄与できるソリューションとなる。

今後Momoは温室効果ガス排出削減を目指し​、当システムの普及に力を注いでいく方針とのことだ。