ANAとJALは、2021年度の国内線の事業計画を発表した。
以下各社の事業計画となる。
ANA
- 新型コロナウイルスの影響による需要変動を都度的確に見極め、柔軟性をもち機動的に対応するため、運休・減便が発生した場合については、引き続き月次で発表するとともに、需要回復が見込まれる場合は、機材の大型化・増便で適切に対応。
- 国内線の大型機の早期退役を進めるとともに、国際線機材を一時的に国内線に配置するなど、環境負荷の低い中小型機を使用して運航費用を徹底的に抑制。大型機の使用割合は2020年度当初事業計画比で5割削減し、小型機は3割増加。
- 需要動向や競争環境を踏まえて、一部路線で運休・減便を行うとともに、季節による需要波動の大きい路線においては期間運航化により路線を維持し、収益性の向上を目指すとしている。
- 国内線を収益の柱と位置付け、収益の見込める路線においては積極的なネットワーク再編を行い、収入拡大を図る。夏季期間において、プレジャー需要が高い沖縄・北海道方面の期間増便や羽田=宮古線の増便を行うとのことだ。
なお、国際線旅客便の輸送事業計画は1月26日、貨物専用便の輸送事業計画は2月上旬に発表予定。
1.路線・便数計画
運休・減便
通年の運休・減便:需要動向や競争環境を踏まえ運休、減便
期間減便・期間運航化:季節によって需要の変動が大きい路線の期間減便や期間運航化を進め、需給適合を追求
2.増便・再開
通年の増便:需要動向や競争環境を踏まえ、以下の路線を増便
期間増便、高需要路線の増便:沖縄・北海道方面を中心に高い利用率の見込まれる路線を増便
新型コロナウイルス影響への対応
新型コロナウイルスの影響による需要変動を都度的確に見極め、柔軟性をもち機動的に対応するため、運休・減便が発生した場合については、引き続き月次で発表するとともに、需要回復が見込まれる場合は、機材の大型化・増便で適切に対応するとのことだ。
JAL
- 東京(羽田)発着の沖縄離島路線(宮古、石垣、久米島線)について、JAL便名での運航を開始。東京(羽田)=宮古線、東京(羽田)=石垣線では需要動向に応じて運航機材の大型化を実施し、提供座席数を増やすという。
- 日本トランスオーシャン航空(JTA)の季節運航便として、夏季期間を中心に大阪(関西)=宮古線、名古屋(中部)=宮古線および名古屋(中部)=石垣線を新たに設定。
- 北海道エアシステム(HAC)の札幌(丘珠)発着路線において、夏季期間には新たに奥尻線を開設するとともに、女満別線の週3便運航を継続。
- 日本エアコミューター(JAC)の鹿児島発着路線において、繁忙期を中心に屋久島線、徳之島線および沖永良部線を増便。
- JALではエアバスA350-900型機の導入をさらに進め、北海道エアシステム(HAC)では2021年度中にATR42-600型機への機材更新を完了するという。高い快適性と省燃費かつ低騒音という環境性能を兼ね備えた新型機への更新を計画的に進め、JALグループとしてCO2排出量を削減し環境負荷低減に貢献するとのことだ。
JALグループはユーザーの利便性を高めるとともに、今後も空港・機内においてユーザーと共に常に衛生的で清潔な環境を作り、安心できる空の旅を提供するとのことだ。
1.開設・再開
2.増便
3.減便
東京(羽田)発着の沖縄離島路線におけるJAL(JL)便名での運航開始について
東京(羽田)=宮古線、東京(羽田)=石垣線および東京(羽田)=久米島線の計3路線については、2021年3月28日搭乗分より、便名を現行のJTA(NU)からJAL(JL)に変更するという。
また同日搭乗分より、当該3路線において、JTAはJALならびにジェイエア(J-AIR)、JAC、HACとの共同引受による運航を開始。
これにより、ユーザーや貨物の需要動向に適合した機材大型化が可能となり、より柔軟にユーザーニーズに応えていくとのことだ。
対象路線:
東京(羽田)=宮古、東京(羽田)=石垣、東京(羽田)=久米島線の全便
対象期間:2021年3月28日搭乗分から
販売開始:2021年1月20日12時ごろ
新たに共同引受対象路線となる東京(羽田)発着路線の基本計画