パソナテックは、災害時に高齢者など移動支援が必要な人と、地域の自主防災組織などの支援者をマッチングさせる自治体向け避難支援アプリケーション「防災HELPサービス(仮称)」の開発を進めている。
そこで今回、愛知県豊田市 中田自治区・大島町自治区と共同で、災害時を想定したアプリケーションの実証実験を12月8日に行うと発表した。
昨年、日本国内では令和元年東日本台風による大きな被害が発生。また政府の地震調査委員会が、首都直下型地震が今後30年以内に発生する確率が70%であると発表するなど、今後も大規模な自然災害の発生が懸念される中、自助、共助、公助の観点から、地域や住民一人ひとりが意識的に災害に備える必要がある。
パソナテックが開発を進める「防災HELPサービス(仮称)」は、災害時に高齢や障害などの理由で、自力での移動が困難な方と、地域の自主防災組織などの支援者を、電話またはアプリケーション上でマッチングさせるサービス。
予めアプリケーション上に要移動支援者の年齢や、車いすの必要の有無など情報を登録し、災害時に要移動支援者もしくはその家族が避難申請を行うと、支援者に通知とともに位置情報が送られる。
そして対応可能な支援者が申請を承諾すると、マッチングが成立し、移動支援を行うことができる。
また要移動支援者と支援者が合流してから避難するまでの状況は、自治体の管理者が位置情報からリアルタイムに把握できるほか、避難所の混雑具合などもアプリケーション上で情報発信することで、支援者は適切な避難所を選ぶことができるという。
実証実験では、豊田市 中田自治区・大島町自治区にて、大雨洪水警報が発令されたと想定し、「防災HELPサービス(仮称)」を活用した避難シミュレーションを実施。
パソナテックは同取り組みを通じて、テクノロジーの力で災害時における自助、共助、公助を促進するとともに、地域における互助のコミュニティ形成に寄与していくとしている。