LINEは、自治体のスマートシティ化を推進する「LINEスマートシティ推進パートナープログラム」の「公募型モデル創出事業」において、LINEで役所窓口の順番待ち予約や混雑状況がわかる「順番待ち予約のためのLINEミニアプリ」をパートナー自治体に提案し、奈良県奈良市・熊本県熊本市・宮崎県都城市で導入されたと発表した。
LINEは、コーポレートミッションである「CLOSING THE DISTANCE」のもと、住民と行政の距離を縮め、住民にとってより利便性の高い行政サービスの提供や、自治体職員の業務効率化を実現するため、自治体のスマートシティ化を推進する「LINEスマートシティ推進パートナープログラム」を2020年7月21日に創設。
現在、約350自治体が参加しているという。
その中で、LINEを活用した新規サービスを提案し導入自治体を募集する「公募型モデル創出事業」を実施しており、第1回目の事業として「順番待ち予約のためのLINEミニアプリ」の導入を希望する自治体を2020年8月24日から9月4日まで募集。
その結果、奈良市、熊本市、都城市の3市での導入が決定し、市役所のマイナンバーカード申請窓口で運用が開始されているとのことだ。
「順番待ち予約のためのLINEミニアプリ」は、窓口に設置された発券機で発券した整理券に掲載されているQRコードを読み取るか、LINE上で検索しそれぞれの市の「LINEミニアプリ」にアクセスすることで利用可能。
または、各自治体のLINE公式アカウント内にリンクが設定されている場合や、窓口付近にQRコード記載のPOPが設置されている場合は、そちらからもアクセス可能であるという。
利用者は、「LINEミニアプリ」上で順番待ちの状況が確認でき、自分の順番が近くなった際にはLINEで通知を受け取ることができる。
また、役所へ行く前に窓口の混雑状況を確認することや、窓口に行かなくても「LINEミニアプリ」でデジタル整理券を取得することが可能とのことだ。
なお、市役所から定められた範囲内で発券可能とし、奈良市、都城市では市役所から半径300m以内と設定されている。また、熊本市ではこの機能は未対応となっている。
「順番待ち予約のためのLINEミニアプリ」を活用することで、利用者は自分の順番が来るまで窓口で待つ必要がなく、「密」を避けながら呼び出しまでの時間を有効活用することができる。また、自治体職員は、窓口での受付や案内業務の負担軽減、効率化、新型コロナウイルス感染症対策が期待できるとしている。
実際に、2020年10月から先行して導入している都城市では、市職員から「市民の方から、利用が簡単な上、待ち時間が有効活用できるので便利との声があがっている」、「窓口業務の効率化やコロナ対策に役立っている」などの意見が上がっているとのことだ。
さらに、都城市では、業務効率化やコロナ対策への効果を実感し、「順番待ち予約のためのLINEミニアプリ」を導入する窓口の拡大を検討。
「LINEスマートシティ推進パートナープログラム」の「公募型モデル創出事業」におけるサービスは、基本的に無償で提供。「順番待ち予約のためのLINEミニアプリ」についても、3市に対して1年間無償で提供している。
LINEは今後も「LINEスマートシティ推進パートナープログラム」において全国のパートナー自治体に、市民の利便性向上や業務の効率化につながる新規サービスを提案し、行政サービスのデジタル化を後押しすることでスマートシティの実現を支援していくとのことだ。