東京大学と日本ペイントホールディングス(以下、日本ペイント)は、2020年5月18日に締結した産学協創協定に基づき、10月1日から社会連携講座「革新的コーティング技術の創生」を開設している。

同講座は、東京大学大学院工学系研究科に開設され、「ポストコロナ社会」を見据えた共同研究を、以下の3つの方向性で進めているという。

  1. 抗ウイルス・抗菌機能を有し、感染拡大防止を実現するコーティング技術の研究
  2. 将来予測されるスマート/リモート社会の基盤を支え、社会の効率性向上に貢献するコーティング技術の研究
  3. 環境負荷低減/社会コスト抑制に貢献するコーティング技術の研究

また、同講座では、塗料の複合的な機能(防汚、防曇、防菌、濡れ制御等)が同時に求められ、従来と全く異なる塗装プロセスが必要となる次世代のコーティング技術開発に向けて、塗装工程全体を俯瞰して新たな塗装プロセスを設計できる専門人材を育成するという。

塗料業界の技術者や後継者不足の問題を解消する同時に、高度人材を輩出するための教育プロセスの確立にも積極的に取り組むとのことだ。

東京大学と日本ペイントは、今後も多様な学問分野における東京大学の研究成果と、日本ペイントの実用技術開発力を融合させ、塗料・コーティング技術を軸としたさまざまな共同研究や人材交流を継続し、美しく魅力あふれる持続可能型社会への貢献を目指すとしている。