モビリティデータを活用したサービスを提供するスマートドライブと、位置情報ビッグデータと解析技術を用いた地域活性化支援ソリューションを提供するナイトレイがデータ連携と協業ソリューションの開発・提供を開始したことを発表した。
今回の連携ソリューションのファーストユーザーとして、出光興産が千葉県館山市・南房総市において超小型EVのカーシェアリングの実用化に向けた実証実験において利用しているスマートドライブ提供の「Mobility Data Platform」とデータ連携を行い、カーシェアリングサービスの稼働率向上や観光地開拓に活用を開始。
今回のデータ連携は、Mobility Data Platformに蓄積した移動データ(移動経路・滞在場所・滞在時間など)と、ナイトレイが収集・解析する旅先で観光客が発信するSNSデータをかけ合わせる所から始まるという。
かけ合わせたデータを分析することで、観光客の動きや関心事、目の前を通過されてしまうことの多い観光スポットなどを「見える化」し、観光客の移動をスムーズにするための施策や、観光地パンフレットの配布や案内看板の設置などで知名度が低い観光スポットに誘導を図る施策など、観光資源の最大化が図れると考えているとのことだ。
スマートドライブは、2013年の創業以来、「移動の進化を後押しする」をビジョンとし、移動にまつわる様々なモビリティサービスを提供してきた。
また、走行データの収集・解析を行うMobility Data Platformは、これまでも幅広い業種業態の企業様と様々な実証実験を行い、新しいサービスの創出を目指した協業を行ってきた。
ナイトレイは、位置情報ビッグデータ解析技術により地球上で刻々と変化する人々の滞在・周遊・消費・興味関心といったデータを解析し、inbound insight(訪日外国人分析)やCITY INSIGHT(国内旅行者/生活者分析)等の地域活性化支援サービスを通して多くの民間事業者や地方自治体を支援。
近年ではこれらの解析データとノウハウが、新型コロナウィルスを筆頭とした急激な社会環境変化やリスクの分析、地域の移動手段最適化を目指すMaaS関連プロジェクトや次世代のまちづくりにより地域活性化を目指す関連プロジェクトにも活用され、地域の特徴や課題を分析・把握することで幅広いニーズに対応したデータ解析サービスと支援を行っているという。
出光興産は、2019年8月より岐阜県飛騨市・高山市、2020年4月より千葉県館山市(同7月より南房総市に走行エリア拡大)で展開している超小型EVを活用したカーシェアリングの事業化に向けた実証実験において、スマートドライブが提供する走行データの収集・解析を行うMobility Data Platformを利用している。
今回のスマートドライブおよびナイトレイの連携ソリューションを活用することで、よりきめ細かいサービスの設計ができると見込んでいるとのことだ。
また、今回の連携は、スマートドライブとナイトレイのサービスを連携し、知見を共有し研鑽することによって、地域内の観光資源の最大化に繋がるのではないかという議論がきっかけとなったという。
実際に連携ソリューションを活用する出光興産も含めた3社で、地域の活性化を図れるような取り組みを行う予定としている。