米アップルは7日、iPhoneにおけるヘルスアプリ内のヘルスレコード機能が、イギリスとカナダで利用可能になったことを公表した。

ヘルスレコード機能は、医療機関と患者のiPhoneを直接接続し、複数の医療機関において保存されているアレルギー、健康状態、予防接種、検査結果、投薬状況などをユーザーが見ることができ、これらのデータアップデート時にはお知らせが届く機能だという。

英国とカナダにおけるオックスフォード大学病院とウィメンズカレッジ病院など5つの病院において、現時点で患者はこの機能を利用することができるとのこと。

以前は、患者の医療記録は複数の場所で保持されていたため、患者は各医療提供者のWebサイトにログインして、自分の健康情報を手動でまとめる必要があったため、今回のサービスでその手間が省けることが期待されている。

Appleのテクノロジー担当バイスプレジデントであるKevinLynch氏は「iPhoneのヘルスレコード機能は、人々がいつでも簡単に自分の健康記録を表示できるように設計されています。この機能を英国とカナダの顧客に提供できることを嬉しく思います」とコメントしている。

なお、ヘルスレコード機能は、ユーザーのiPhoneと医療機関の間の直接暗号化された接続を利用することにより、常に患者のプライバシーを保護するように設計されているという。

さらに、すべてのヘルスレコードデータはデバイス上で暗号化され、ユーザーのiPhoneパスコード、Touch ID、またはFaceIDで保護される。

オックスフォード大学病院NHS財団トラストの議長のジョナサンモンゴメリー氏は「患者のプライバシーとセキュリティを保護しながら、患者へのサービスを改善することは、私たちにとって最も重要です」とコメントしている。

同社は今後数か月以内に、より多くの医療施設がヘルスレコード機能に接続し、より多くの患者が同機能へのアクセスができるよう努めるていく方針を示している。