凸版印刷は、住宅をはじめ、商業施設や医療施設、公共施設などの建築物や家具・什器などの表面に使用される化粧シートを製造・販売している。
今回、同社は、抗ウイルス・抗菌両方の性能を有する塩ビ製化粧シートを開発したと発表した。
塩ビ製の化粧シートの表面に特殊コーティングを施すことにより、特定ウイルスの数を著しく減少させるという。これにより、オレフィン製化粧シートとあわせて塩ビ製化粧シートの両方で、抗ウイルス・抗菌性能を有する化粧シートのラインアップが拡大。
おもに、非住宅施設の壁面パネル・机・家具などに向けて同製品の販売を2020年10月より開始するとのことだ。
開発の背景として同社は、コロナ禍において、多くの人々が集まる医療施設や商業施設、オフィスなどの非住宅施設では、抗ウイルス・抗菌製品を求める声が多くなっていることを挙げた。
先に開発したオレフィン製化粧シートに続き、安全で安心な空間づくりに向け、非住宅施設の壁面などで数多く使用される塩ビ製化粧シートに、抗ウイルス・抗菌両方の性能を付与する技術を確立したとしている。
SIAAは、適正で安心できる抗菌・防カビ・抗ウイルス加工製品の普及を目的として、抗菌剤などの薬剤および加工製品のメーカーや試験機関によって結成された団体。
抗ウイルス加工・抗菌加工のSIAA認証はISO21702およびISO22196にて定められた試験に合格し、ガイドラインに基づいて品質管理された製品に対して、マーク表示を認めているとのことだ。
凸版印刷は、建具や床材、壁材、什器(机・家具)などの表面に使用される化粧シートの高機能化を推進し、住宅市場をはじめオフィス、商業施設、医療施設、公共施設などにも展開を予定している。
また、国内のみならず海外市場へも積極的に拡販を進めるとのことだ。