ByteDanceは、「2020年上半期 TikTokグローバル透明性レポート」(2020年1月〜6月期)を発表した。
同レポートは、コミュニティガイドラインや利用規約に違反してTikTokから削除されたコンテンツについての情報や考察を提供するもの。また、著作権コンテンツの削除要請、法執行機関、政府機関への対応についても公開している。
同社は、成長を続けるグローバルコミュニティの中で、 安心安全そしてポジティブな体験を促進すること最優先事項としているとし、コミュニティとの信頼関係と透明性を築くことがいかに重要であるかを認識しているという。
このレポートにより、コミュニティに対する説明責任を果たし、TikTokをすべての人にとって安心安全な環境に保つための活動について明らかにするとのことだ。
「2020年上半期 TikTokグローバル透明性レポート」の内容は以下の通り。
TikTokにおける安全性とコミュニティの促進
同レポートでは、プラットフォーム上で安心安全でポジティブな体験を促進するために、2020年上半期にTikTokグローバルで行った様々な改善点の概要を紹介。
- 故意の誤情報やミスによる誤情報対策に関する新しいポリシーを追加したコミュニティガイドラインの改訂。
- 新型コロナウイルスや選挙などに関する誤解を招くコンテンツの審査を強化するため、米国、カナダ、オーストラリア、フランス、イタリア、スペイン、日本、インドの8市場でファクトチェック・プログラムを実施。その他地域へも展開中。
- 新型コロナウイルス、選挙、Black Lives Matter、Qアノンのような陰謀など、世論の重要なトピックに関連したハッシュタグによる啓発ページの導入。
- 業界をリードする青少年向け安全機能「ペアレンタルコントロール」。
保護者が子どものTikTokアカウントと連携することで、子どもが視聴できるコンテンツ内容の制限や使用制限時間を設定、ダイレクトメッセージを送ることのできるユーザーを制限したりすることが可能。(日本では世界に先駆け2019年4月に導入済み) - National Center for Missing and Exploited Children (NCMEC)やWePROTECT Global Allianceなどの主要なセーフティパートナーとのグローバルなパートナーシップ。
- ヘイトスピーチ、AI機能のあり方、青少年の安全などに関する専門家によるTikTokコンテンツ諮問会の設立。
グローバルコミュニティガイドラインの施行
2020年上半期はTikTokのコミュニティが大きく成長したため、コンテンツの削除数は全体的に増加したという。
- 全世界で104,543,719本の動画がコミュニティガイドラインや利用規約違反として削除。これはTikTokにアップロードされた全動画の1%未満。
- 上記の違反動画のうち、96.46%の動画は報告を受ける前に発見され削除されたもの。また、90.32%の動画は誰にも視聴される前に削除を完了。
法的要請
法的要請数も増加したとのことだ。
- 42の国と地域から、1,768件のユーザー情報に関する法的要請を受領。
- 15の国と地域の政府機関から、121件のコンテンツ制限や削除要請を受領。
- 全世界で10,625件の著作権で保護されたコンテンツの削除通知に対応。
TikTokは、ユーザーにとって安心安全なアプリ環境を確保するため、業界で最も透明性が高く、説明責任を果たす企業になるよう努めている。
セキュリティ専門家や政策立案担当者が、アルゴリズムの動作やコンテンツモデレーションや安全性施策等を、透明性・説明責任情報公開センターにおいて実際に確認できるようにするなど、この分野における確かな進展を自負しているとのことだ。