GMOインターネットグループのGMOグローバルサイン・ホールディングス(以下、GMOグローバルサイン・HD)の連結企業群で、電子認証サービスを展開するGMOグローバルサイン(以下、GMOグローバルサイン社)は、電子契約サービス「GMO電子印鑑Agree」(GMOグローバルサイン・HD提供)に搭載されている電子署名・電子サインのエンジンを切り出し、リモート署名ツール「PDF電子印鑑エンジン」として、9月18日より提供開始した。
企業が導入している既存のワークフローシステムや電子文書保管システムに、電子署名・電子サインの機能を追加させることのできるリモート署名ツール。
GMOグローバルサイン社の持つ電子認証基盤を最大限に利用し、大量の電子署名・電子サインを自動で行うことも可能。
また、Adobe社が発行する認定タイムスタンプを付与することで、長期署名フォーマットにも対応した、法的に有効なPDF電子文書を容易に作成することが可能。
作成したPDF文書は、電子署名に関する法的根拠を持つ国際標準規格であるISO/ETSIのPAdES仕様に準拠しているため、世界で共通して使われているプロダクトとの相互運用性が高く、Adobe社の「Acrobat」や「Acrobat Reader」等のPDFリーダーのデフォルト設定で有効性を確認することができるという。
なお、PDF電子印鑑エンジンは、PDF文書が電子帳簿保存法におけるスキャナ保存の要件である、視認性やタイムスタンプの有効性を一括検証する機能を備えているため、電子契約のみならず、4月1日以降に施行された法人の電子申告の義務化に伴う申告システム(e-Tax)への適用が期待されるとしている。
今後、日本国内のみならず、国際間契約等での利用が期待されるeIDAS規則に準拠した電子署名や、適格タイムスタンプとの連携も可能となる予定とのことだ。
新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的に多くの企業が在宅勤務・テレワーク体制となっている中で、従業員の安全確保や業務の効率化のために、押印業務を目的としたオフィス出社を不要とする電子契約による「脱ハンコ」に注目が集まり、電子契約サービスを導入・検討する企業が増えている。
そこで今回両社は、企業の抱える電子契約サービスの導入障壁を解消するとともに、大量の電子文書への署名を可能にするべく、GMO電子印鑑Agreeに搭載している電子署名・電子サインのエンジンのみを切り出し、提供するに至ったとしている。