日本郵便は、スタートアップ企業などのパートナー企業との共創を目指すオープンイノベーションプログラム「POST LOGITECH INNOVATION PROGRAM 2020」を実施すると発表した。

9月14日から、オープンイノベーションプラットフォームの「AUBA(アウバ)」上に同プログラムの専用サイトを公開し、パートナー企業の通年募集を開始するという。

(1) 募集テーマ
  郵便・物流ネットワーク全体の最適化
 (共創例)
  ・郵便物や荷物の引き受けから配達までを一気通貫でトラッキングするアイデア・ソリューション
  ・郵便物や荷物の物量の予測・可視化による効率的な人員配置やトラック編成
  ・実際のサプライチェーンデータに基づいたトラック運送ルートの最適化

  郵便・物流オペレーションの再構築
 (共創例)
  ・ポスト取集の自動化・デジタル化(ポスト内の物量をリモートで把握できる仕組みなど)
  ・輸送時・郵便局内作業時のパレットなどの物流資材の位置・状態把握
  ・AIを活用した航空危険物検知

  郵便・物流のリソースを活用した新たなサービス創出
 (共創例)
  ・郵便・物流のリソースを活用した、既存事業にとどまらないサービス
  ・郵便局の顧客接点を生かしたデジタルサービス
  ・郵便局のネットワークを生かした、地域の安心・安全を守るサービス

(2) 募集開始から事業化検討までの流れ
  ・募集開始:2020年9月14日(エントリーは通年で受け付け)
  ・書類選考(一次選考)(エントリーの翌月末までに審査結果を連絡)
  ・面談選考(二次選考)(面談10日後を目途に審査結果を連絡)
  ・担当部署とのキックオフ、共創ビジネスプランのブラッシュアップ
  ・社内プレゼンテーション(3カ月ごとに実施予定)
  ・実証実験、事業化検討

近年、EC市場の急激な拡大による荷物量の増加や少子高齢化に伴う労働人口の減少など、以前にも増して郵便・物流業界には課題が山積している。

同プログラムは、こうした課題に対応し、郵便・物流インフラの改革を目的として2017年度から実施している。

これまで、優れたパートナー企業の協力の下、約200の郵便局でのAI活用による配達ルート最適化システムの試行導入や、ロボティクスによる荷物の積み下ろし自動化の実証実験など、複数の共創事例も生み出している。

4年目となる今回は、全国各地を網羅する郵便・物流ネットワークなど、日本郵便の持つリソースを活用し、通年でパートナー企業と共創事例を生み出し続けることで、郵便・物流のビジネスを根幹から変革することを目指すとのことだ。