株式会社Mobility Technologiesは8月31日、同社が提供するAIドライブレコーダー「DRIVE CHART」において、タクシーや社用車などの普通自動車向け新機能として、従来のAIによる危険シーン検知7項目に、新たに急後退検知を追加したことを発表した。

危険シーンを検知するAIドライブレコーダー 急後退検知を導入し事故削減へ

DRIVE CAHRTは、タクシーや営業車、走行距離の長いトラックなど、プロの現場で多く採用される交通事故削減支援サービスだ。ドライブレコーダーをベースとした専用車載器で得られる各種データから、交通事故につながる可能性の高い危険シーンを自動検知し、ドライバーの運転傾向を分析する。

これにより、一時不停止など自身では認識しにくい危険運転を可視化し、ドライバーはもとより、運行管理者による一括管理を実現している。

これまで、DRIVE CAHRTは、脇見・車間距離不足・一時不停止・速度超過・急ハンドル・急加速・急減速の7項目を、交通事故につながる可能性の高い危険シーンとして自動的に検出し、ドライバーと管理者へレポートしていた。

今回は、これらに加えて発生事故原因の約4割を占め、運行管理者からのリクエストが多かった後退事故の削減に向けて急後退検知機能を導入する。

従来、急後退をした回数はデジタルタコグラフで検知できても、急後退時のドライバーの後方確認状況など、急後退が発生する原因を確認することが難しい状況だった。急後退検知の導入によって、急後退が検知された際の場所と社内映像がセットでレポート提供されることで、後退事故の要因や急後退発生時の傾向分析が可能になる。

従来、急後退をした回数はデジタルタコグラフで検知できても、急後退時のドライバーの後方確認状況など、急後退が発生する原因を確認することが難しい状況だった。急後退検知の導入によって、急後退が検知された際の場所と社内映像がセットでレポート提供されることで、後退事故の要因や急後退発生時の傾向分析が可能になる。

DRIVE CHARTは現在契約車両が約1.5万台と、関東・中京・京阪神エリアを中心に全国に広がっている。今後、同サービスはドライバーの居眠りや眠気の検知など、新たな機能開発を継続して取り組んでいくという。

AIを搭載したドライブレコーダー 高齢者の交通事故削減に貢献

交通事故削減に向けてMobility Technologiesはさまざまな取り組みをしている。

Mobility Technologiesは2020年4月23日、同社が提供する「DRIVE CHART」が東京都が公募した「AI付きドライブレコーダーモニタリング事業」に採択されたことを発表した。

昨今、都内における65歳以上の運転免許所有者数が増加しており、高齢ドライバーが関与する交通事故は高い割合で推移し、重大な交通事故も発生している。高齢者ドライバーの交通事故の要因として、脇見や考えごとといった、発見の遅れが約84.3%と最も高くなっている。

そこで、DRIVE CHARTでは車間距離不足などのリアルタイムでのアラート機能による未然事故防止だけでなく、レポート機能によるドライバー自身の意識改善や家族間での状況共有といった取り組みを進めている。

Mobility Technologiesはモニタリング事業として、2020年5月15日~2020年6月15日の期間で、都内に移住する65歳以上の運転免許所有者を対象にモニター募集を実施し、対象車両50台に7月から順次機器を取り付け、2020年11月末までモニタリングを実施している。