凸版印刷は、電池交換や充電などのメンテナンスが不要なバッテリーレス表示機能付きRFIDタグ「Near cross® (ニアクロス)D 2.9」を開発し、製造業や流通・小売業に向けて提供を開始すると発表した。
Near cross® D 2.9は製造現場に多く使用されている通信規格ISO/IEC 15693に準拠したHF帯RFIDを使用しているため既存のリーダーライタでの読み取りと書き変えが可能。
また、リーダーライタから、搭載しているE Ink製電子ペーパーディスプレイ(以下、電子ペーパー)の表示を3秒程度で変更することができ、10万回以上の表示変更ができるという。
RFIDの通信に使用される電力を電子ペーパーの書き換えに利用する省電力設計を行っているため、電池交換や充電などのメンテナンス作業を省くことが可能となる。
これらにより、RFIDによるトレーサビリティに加え、製造現場での省人化やペーパーレス化に貢献するとのことだ。
近年、少子高齢化に伴う就労人口の減少から人手不足が深刻な課題となっている。製造現場では製品管理のために物流ラベルの貼り替えや指示書の作成など煩雑な作業を行わなくてはならず、作業の簡易化や効率化が求められている。
このような課題に対し凸版印刷は、従来のRFIDとしての機能に加えて、電子ペーパーを活用することにより電池交換や充電などのメンテナンスが不要なバッテリーレス表示機能付きRFIDタグNear cross® D 2.9を開発。製造現場での製品管理業務の効率化と、ペーパーレス化によるSDGsの取り組みに貢献するとしている。