フューチャー株式会社は6月18日、敷島製パン株式会社と共同で、製品パッケージの印字を確認する業務の効率と精度を高める目的として、AIを活用する検証を開始したと発表した。フューチャーは、小売業や製造業をはじめ、多種多様な顧客のIT戦略パートナーとして、AIをビジネスに活用するプロジェクトを推進している。

非常に重要かつ高負荷な作業だった印字チェック業務

敷島製パンでは、年間およそ3000の新製品の発売時や既製品パッケージのリニューアル時に、原材料やアレルゲンなどの表示情報が確認書どおりに正しく反映されているか、複数名の目視によるチェック作業をしていた。

製品表示確認書イメージ

万が一、アレルゲン表示などに誤りがあった場合、製品を回収しなくてはならない。そのため、印字チェック作業は細心の注意を払う必要があるため、非常に重要かつ高負荷な業務だった。

そこで敷島製パンは、AIの“目利き力”と“実装力が強み”のフューチャーと、AI適用検証を実施することで、印字チェック業務の効率化と精度向上を目指す。

AIが保険金の不正請求を検知

昨今、仕事における業務の効率と精度を高める目的で、AIを活用している企業が増えている。

メットライフ生命保険株式会社は2020年6月9日、シフトテクノロジー社が提供する、AIを活用した保険金・給付金不正請求検知システム「Force(フォース)」を正式に導入し、運用開始したと発表した。

フォースは、不正事案を含めた過去の膨大なデータをAIに機械学習させることで、保険金・給付金の請求が正当なものか判断するソリューションだ。

従来、メットライフ生命では熟練した査定者が時間をかけて不正請求を検出していたが、同サービスを導入したことで迅速かつ正確に検知できるようになった。同社は、今後もITを使い、顧客サービスの向上とリスク管理の強化を進めていきたい、と見解を示している。