政府の諮問委員会は25日午前、緊急事態宣言の全域解除を承認した。北海道、埼玉、千葉、東京、神奈川の5都道県への緊急事態宣言解除が、同日夜に開かれる、政府の対策本部で正式決定するという。
4月7日に7都府県で出され、全国に拡大した緊急事態宣言は、約1か月半ですべて解除されることになる。
解除にあたり、諮問委の尾身茂会長は北海道、東京、神奈川については、今後も感染状況などを調査、分析するよう政府に求めたという。
また、新型コロナウイルス感染症を対応している西村康稔経済再生相は25日の諮問委の冒頭、「すべての都道府県において緊急事態宣言を実施する必要がなくなった」とし、諮問委で基本的対処方針の改定も諮問したとのことだ。
東京都の小池百合子知事は、感染状況の確認を進めながら休業などの要請の段階的な緩和を進める考えを示しており、次の感染拡大に備えることが重要であるとしている。
また、経済の専門家で、諮問委員会の委員を務めている慶應義塾大学の竹森俊平教授は、「人出が増えて経済の歯車が回ると、感染のリスクが高まってしまうので、歯車が回り出すのをできるだけゆっくりコントロールする必要がある」と考えを述べている。