みずほフィナンシャルグループ、みずほ銀行、みずほ証券、みずほ情報総研、Blue Labが、ヤマダ電機、オリエントコーポレーション、ファミリーマート、および岡三証券グループ、松井証券、楽天証券等と協働して、ブロックチェーン技術を活用した「個人向けデジタル社債」の発行およびシステム基盤構築に向けた実証実験を開始することを発表した。
同実証実験は、ブロックチェーン技術、およびスマートコントラクト(※)の特性を活かし、個人向けデジタル社債の実現の可能性について検証を行うというもの。
2019年度の国内公募社債の発行額は、足許13.5兆円を超え、発行企業の裾野拡大とともにサステナブル債や超長期債等、投資家のニーズに沿った形で銘柄の多様化も進んでいる状況だという。
こうした環境の中、みずほおよびBlue Labは、ブロックチェーン技術を活用した「個人向けデジタル社債」の発行に向け、新たなシステム基盤のプロトタイプを構築。このシステム基盤により、ブロックチェーン上で社債原簿を管理することが可能となり、発行体と投資家が直接接点を持ったり、個人投資家にポイントの付与等さまざまな特典を提供したりすることが可能なほか、小口、小額で個人向け社債のオンライン販売ができるようになるという。
なお同実証実験では、具体的にはヤマダ電機、オリエントコーポレーション、ファミリーマート、みずほ銀行らの発行体となる4社が、社債の起債から償還までの一連のプロセスを対象とし、ポイントの付与等さまざまな特典を提供することによる投資家への訴求力や、スマートフォンやタブレットでの社債のオンライン販売の効果などについて検証する。
連携各社によれば、今後は技術的側面以外に、法律、税務等に関する整理も行い、商品化の実現可能性を検証の上、2020年度中の商品化を目指していくとのことだ。
(※)ブロックチェーン上で契約を自動化するための仕組み。