三井住友銀行が、「企業再生ビジネス」への本格参入を企図した。

同行はその中核として、対象企業の企業価値向上や事業継続等に向けた取組を支援する専門子会社・SMBCキャピタル・パートナーズを設立したことを発表。同社は4月を目処に営業を開始する予定だという。

近年、日本企業を取り巻く環境は、国内の人口減少・少子高齢化による市場の縮小、世界的な保護主義台頭等の地政学リスクの顕在化、デジタルトランスフォーメーションの進展やコスト競争力の低下など、様々な要因の顕在化につれて急速に変化している。

こうした事業環境の下、各企業は、将来の持続的な事業発展・ 存続に向けた生産性向上等の自助努力が不可欠な一方、事業構造改革やビジネスモデル 変革、事業承継等の取組を支援するための社会的インフラの整備が急務だという。

SMBCキャピタル・パートナーズは、こうした課題認識・ニーズに対応するべく、SMBCグループに加え外部専門家らの経験と人材を結集。ソリューションの策定、ハンズオンでの経営支援や、事業構造改革やビジネスモデル変革並びに事業承継等に際するリスクマネーの提供等を実施する。

また、この取組を通じ、三井住友銀行は取引のない顧客も含め、こうした課題やニーズを有する企業の価値向上に資する取組を加速させ、「企業再生ビジネス」に本格参入するという。

なお三井住友銀行では、同行メガバンクの一角として、同施策のみならず広範なネットワークを活かし、課題の抽出からソリューション策の提示、課題解決に必要な資金支援や、新たな事業機会の創出に向けた情報提供を今後も実施。事業会社の持続的な企業価値の向上と事業発展に貢献する取組に注力していくとのことだ。