CAMPFIREのグループ会社である株式会社GoodMorningが、社会課題の解決に挑戦したクラウドファンディングのベストプラクティス『2019年をあらわす10のプロジェクト』を発表した。

『2019年をあらわす10のプロジェクト』は以下の通り。

路上生活者に限らない「ホームレス」支援の新たな枠組み

タイトル:「今夜、行き場のない人」を路頭に迷わせないため、団体の枠を越えた基金を作りたい!
プロジェクトオーナー:一般社団法人つくろい東京ファンド
支援者数:741人 支援金額:6,113,500円

生活困窮者、外国人、LGBT当事者、子ども・若者、人身取引被害者、原発事故避難者など、帰れる場所がないホームレス状態にある人たちのための基金を創設することで、従来認識されていた経済的困窮による路上生活者に限らない「ホームレス」の存在を広く伝えるきっかけとなったという。

自然災害からの復興を、食べて応援する1000人

タイトル:台風19号で浸水した信州りんごの名産地。創造的な復興を皆様とともに目指したい。
プロジェクトオーナー:長野アップルライン復興プロジェクト
支援者数:1,039人 支援金額:11,495,666円

今年「GoodMorning」で1番大きな金額を集めたプロジェクト。

「アップルラインの復興」をキーワードに #CookForJapan とのコラボレーションを通じたリターン設計などを通じ、1,000人を超える人々の支援を集めたという。

「あいちトリエンナーレ」の再開を目指すアーティストの連帯

タイトル:ReFreedom_Aichi --あいトリ2019を「表現の自由」のシンボルへ
プロジェクトオーナー:ReFreedom_Aichi様
支援者数:703人 支援金額:11,412,009円

「表現の不自由展・その後」という展示に対して、展示の取り下げを求める苦情やテロの予告などが相次ぎ、中止が決定した「あいちトリエンナーレ2019」。

この一連の流れに対し、参加アーティストを中心に「ReFreedom_Aichi」が立ち上がり、自ら展示の再開に向けた働きかけを実施。

表現の自由の在り方を世に問いかけ、700名を超える人々が自らの意思表示としてクラウドファンディングに参加したという。

障がいを抱えるひとも、だれもが読みやすいメディアに

タイトル:soarを生きづらさや困難がある人たちの「情報のセーフティネット」にしたい!
プロジェクトオーナー:NPO法人soar
支援者数:1,053人 支援金額:10,471,000円

様々な困難のあるひとたちへのサポートや生き方を発信してきたウェブメディア「soar」の、障害のある人にもない人にも優しく、困ったときに情報を探せるウェブサイトを目指したサイトリニューアルのプロジェクト。

「GoodMorning」史上最大の1,053人からの支援が集まった。

テクノロジーによる新たな可能性、寝たきりでも働ける社会へ

タイトル:寝たきりでも働ける分身ロボットカフェプロジェクト公開実験!
プロジェクトオーナー:株式会社オリィ研究所
支援者数:554人 支援金額:10,405,500円

寝たきりや外出困難な人でも分身ロボットを利用することで働けるというカフェ実験プロジェクトの2回目の挑戦、どんなひとも社会参加ができる、未来に向けた新しい可能性を提示するプロジェクト。

リターンとして分身ロボットカフェへの体験チケットを販売したことが、取り組み参加への分かりやすい糸口となったという。

誰もがオープンにアクセスできる、マイノリティがつながる「学びの場」をつくる

タイトル:全国のマイノリティ当事者がつながり 未来を描く「知」のコミュニティをつくりたい!
プロジェクトオーナー:株式会社LITALICO
支援者数:418人 支援金額:4,163,777円
URL: https://camp-fire.jp/projects/view/162982

「障害のない社会をつくる」というLITALICOが掲げる世界観を、「LITALICO研究所 OPEN LAB」の中でも実現すべくクラウドファンディングを実施。

誰もが学びの場にアクセスできる環境をつくるために「開講サポーター」という仲間を集めた同プロジェクトは、新たな事業展開を模索するきっかけにもなったという。

老朽化した原発の廃炉を求める裁判を続けていくために

タイトル:老朽原発廃炉をめざす「全国初」の裁判を継続できるようご支援おねがいします。
プロジェクトオーナー:老朽原発40年廃炉訴訟市民の会
支援者数:211人 支援金額:3,713,500円

3.11福島原発事故を経て、制定された「40年廃炉ルール」の例外として認められた20年の運転延長や、そのための審査のあり方を問う裁判費用の資金調達を実施した。

若者の投票率向上を、エンターテイメントで

タイトル:若者の投票率を「笑い」の力で向上させたい!
プロジェクトオーナー: 株式会社 笑下村塾
支援者数:223人 支援金額:2,701,333円

投票率の低下が深刻化する中で、「笑い」と「教育」を掛け合わせた新たな取り組みに期待が集まったという。

また、このプロジェクトでは、投票率が低いワースト10の都道府県への出張寄付講座の開講など、ユニークなリターン設計によって注目が集まった。

楽しく学べる性教育を「トイレットペーパー」で届ける

タイトル:つよく、やさしい自分 に1cm近づく性教育トイレットペーパー を日本に広めたい!
プロジェクトオーナー:鶴田七瀬(一般社団法人Sowledge)
支援者数:461人 支援金額:2,153,110円

トイレットペーパーという身近なアイテムを使い、性について正しい知識の啓蒙を目指すプロジェクト。

クラウドファンディング成功後には団体の法人化・事業開始し、メディアからの注目を集め、性教育の新たな道筋を示唆したという。

「#保育園落ちた」のその先へ、男性の育休義務化と待機児童ゼロの実現を

タイトル:待機児童ゼロ!男の産休義務化!日本を「子育てしやすい国」に変身させるプロジェクト
プロジェクトオーナー:みらい子育て全国ネットワーク
支援者数:309人 支援金額:1,619,000円

育休の義務化など「制度改革」への新しい関わり方を提示し、だれもが社会を変える一歩に参加できることを伝える好事例なったという。

同社は2020年も、社会問題と向き合い続け、そして社会問題と向き合う人をサポートしていくとのこと。

※支援者数200人以上、かつ目標金額を達成したプロジェクトの中から2019年のトレンドおよび再現性を鑑みて選定。
※プロジェクトの並びは順不同。