東北大学災害科学国際研究所、東京大学地震研究所、富士通、川崎市は、11月17日に行われる川崎市津波避難訓練において、津波避難におけるAI活用の実証実験を行うことを2019年10月24日に発表した。

本プロジェクトでは、地震発生後に時々刻々と入手される情報をもとに、現在位置の浸水可能性を判定するAIを構築し、AIによる判定結果を各個人のスマホ画面に表示することで、避難を後押しするスマホアプリの開発を行っている。

スマホアプリでは、現在地から避難場所までの地図と共に、AIによる浸水可能性の判定情報、周辺避難場所への避難完了者数などを伝えることで、避難の意思決定を後押し。また、避難経路上の通行困難地点の情報等を避難者が投稿・共有する機能も提供する。

今回の実証実験では、住民にスマホアプリ(試作版)を利用した避難訓練を体験してもらうことで、スマホを通して提供された災害情報が避難行動に与える影響や、効果的な情報提供手段のあり方について検討する。

実証実験で得られたデータや知見を、ICTを活用した防災対策の検討に活かすことで、国内外の地域防災力の強化に貢献いく方針だ。