花王株式会社では4月22日に、ESG(環境、社会、ガバナンス)戦略「Kirei Lifestyle Plan」(キレイライフスタイルプラン)を、ウェブサイトで公開した。

戦略のくわしい内容については、同じくウェブサイトで公開した「花王統合レポート 2019」「花王 サステナビリティ データブック2019」に掲載されている。

なお英語版に関しては、5月17日・6月24日にそれぞれ公開予定とのことだ。

花王の新たなESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」

気候変動・高齢社会・資源枯渇・海洋プラスチックごみなどの社会的課題が、昨今では市場を大きく変え、さまざまなステークホルダーのニーズを変化させている。そんななか花王では、消費者に求められている持続可能な暮らしを「Kirei Lifestyle」と呼び、これを実現するためのESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」を策定したとのことだ。

本プランは、ビジョンのほかに、2030年までの3つのコミットメント、重点取り組みテーマである19のアクションで構成されている。日本語の「きれい」という言葉は、うつくしさや清潔をあらわすだけでなく、こころの状態・生きる姿勢もあらわしており、花王ではそれが自分自身にくわえ、社会の「きれい」にもつながっていくと考えているという。

 「Kirei Lifestyle Plan」の策定にあたって、花王 執行役員 ESG部門統括のDave Muenz(デイブ マンツ)は「Kirei Lifestyle Plan」が、花王が国連の開発目標「SDGs」に示されている社会のサステナビリティ(持続可能性)にどのように貢献し、持続可能なライフスタイルを送りたい消費者ニーズや願いにどう応えるかという視点でまとめたものと語る。

Kirei Lifestyle Planの3つの柱

花王のESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」は、「快適な暮らしを自分らしく送るために」「思いやりのある選択を社会のために」「よりすこやかな地球のために」という3つの柱で構成されているという。

まず1つ目の「快適な暮らしを自分らしく送るために」におけるアクションの1つである「ユニバーサル プロダクト デザイン」では、同社のユニバーサルガイドラインを満たす新規製品・改良製品の比率を2030年までに100%にするという目標を掲げている。

次に2つ目の「思いやりのある選択を社会のために」におけるアクションの1つである「暮らしを変える製品イノベーション」では、ライフスタイルにポジティブで大きなインパクトを与える製品を、2030年までに10件以上提案するとしている。

最後の「よりすこやかな地球のために」では、そのアクションの1つである「ごみゼロ」達成のため、2030年には革新的なフィルム包装容器を年間3億個普及させることにくわえ、花王の全拠点から排出されるリサイクルされない廃棄物量をなくすといった活動を行っていくとのことだ。

くわえて、実効性のあるコーポレートガバナンスを実現するなど、「Kirei Lifestyle Plan」の基盤である「正道を歩む」にも取り組んでいくという。