「PayPay」の”100億円あげちゃうキャンペーン!”をはじめ、2018年の年末よりキャッシュレス決済サービスの大型キャンペーンなどが注目されている。マクロミルおよび翔泳社は、キャッシュレス決済サービスの話題が盛り上がった同時期に、各サービスの浸透度を調査(※)し、その結果を公開した。主な調査結果は以下のとおりだ。

  • PayPayの認知率は2018年12月初旬にわずか1週間半で36%→67%に急上昇
  • PayPayの認知経路のトップはテレビCM、2位はテレビ番組
  • キャッシュレス決済サービスの利用意向は各キャンペーン・ニュースと明らかな連動がみられる

PayPayの認知率、2018年12月初旬にわずか1週間半で36%→67%に急上昇

各キャッシュレス決済サービスの認知率を時系列でみると、PayPayの認知率は調査開始の12月7日に36%だったところ、19日に67%へ一気に上昇。1週間半ほどで実に1.9倍となり、ピークを迎えた。LINE Pay、楽天Payの認知率がほぼ横ばいのままだったなか、PayPayのみ目立った動きをみせた。マクロミルは調査直前の12月4日に開始された“100億円あげちゃうキャンペーン”による効果だといえそうだ、と話している。

PayPayの認知経路、トップはテレビCM、2位はテレビ番組

同社では認知率の上昇が顕著だったPayPayに注目し、認知経路を時系列で確認。その結果、PayPayのことをテレビCMやテレビ番組で知ったという対象者が圧倒的に多かった。認知経路のトップはテレビCM、2位はテレビ番組という結果となっている。

なお認知率上昇中の12月12日には、テレビ番組が40%に達して一時テレビCMを上回った。そのあとはテレビCMが伸び続ける一方、テレビCMのスコアは徐々に下降。30%前後で推移している。

キャッシュレス決済サービスの利用意向、各キャンペーン・ニュースとの連動が明らか

PayPayの“100億円あげちゃうキャンペーン”は開始から10日で還元額が100億円に到達。12月13日にキャンペーン終了が話題となる。利用意向をみると、この前後の10日~14日に1度目のピークに。そのあと、翌年の1月9日~11日頃に再上昇した。これはキャンペーンのポイントが付与されたタイミングと重ねっている。しかし、そのあとにクレジット不正利用というネガティブなニュースが報道されるとスコアが下降した。

一方、楽天Payは楽天市場の“大感謝祭キャンペーン”中の12月21日に、LINE Payは”Payトクキャンペーン”開始後の12月17日にスコアの山がみられた。

この結果を受けマクロミルは、各キャッシュレス決済サービスの利用意向がキャンペーンやニュースなどの話題と連動し、比較的タイムリーにスコアが上下していることがわかった、と述べている。

今後も「ゆうちょペイ」「au Pay」といった新しいサービスの提供開始が予定される。同社では、最後にこれらサービスがどのようにプロモーションを行い、生き残りを図っていくかが注目されると結論付けた。

※調査概要
調査主体:マクロミル・翔泳社(共同調査)
調査方法:インターネットリサーチ
調査対象:全国20歳~59歳の男女(マクロミルモニタ会員)
割付方法:平成27年国勢調査による性別×年代の人口動態割付/1回の調査あたり416サンプル、合計6,240サンプル
調査期間:2018年12月7日(金)~2019年1月11日(金)/2~3日に1度の頻度で全15回実施