バイドゥは、北京市、上海市など中国在住の中国人2,000人を対象に、中国国内における越境ECサイトの利用実態に関するアンケート調査を実施(調査時期:2018年10月24日~ 2018年11月8日、有効回答:2,000サンプル)し、2019年1月29日にその一部を抜粋して発表した。
それによると、越境ECサイト利用のきっかけは周囲の人のすすめがトップで、女性では半数以上と多いことがわかった。
越境ECサイト利用のきっかけは周囲のすすめがトップ
近年、中国を中心に訪日観光をきっかけとした越境ECによる日本製品購買の動きが広まっており、観光庁が2018年6月に発表したレポート「平成30年版観光白書について(概要版)」によると、取引規模は約3500億円と推計しているという。
さらに越境ECでは、経済産業省の発表によると、中国人消費者による日本事業者からの越境EC購入額は前年比25.2%増の1兆2978億円になった。
このような中国人消費者のインバウンド消費、越境EC消費の高まりをうけ、中国人WEBマーケティング施策は、日本にいながら実施できる中国ビジネスとして企業からのニーズが高まっている。
そこでバイドゥでは、今回の調査を実施したという。
まず、越境ECサイト利用のきっかけを聞いたところ、越境ECサイト利用のきっかけは「家族・友人・知人にすすめられたから」が53.9%でトップとなった。女性では半数以上と多いことがわかった。
続いて「海外ブランドの商品を使ってみたかったから」が39.1%、「興味がある商品があったから」が37.%と続く。そしてこれらの理由は越境ECサイト購入金額が高くなるほど、きっかけとして多いことがわかった。
また、「海外旅行に行った際の商品が良かったから」は18.5%と2割程度だった。越境ECサイト購入金額・1年以内利用回数、また世帯年収が高いほどきっかけとして多いこともわかった。
なかでも、「日本製品が良かった」のは全体で5割だった。しかも、北京・天津/広東省の女性では6~7割と、旅行きっかけで越境ECサイトを利用する場合もあることがわかるとしている。
購入する商品は日本のものが58.0%と最多
次に越境ECサイトで購入する商品を聞いたところ、日本が58.0%ともっとも多く、特に女性、越境ECサイト高額購入者で多い。
居住地別でみると、日本の商品購入は、北京・天津在住者で多く、重慶・四川省在住者は少ない傾向にある。
また、日本商品購入率は、越境ECサイト利用回数別では差が無いが、購入金額別にみると、購入金額が高いほど日本商品購入率が高い傾向があることもわかった。
世帯年収別では、日本商品購入率に特に傾向はみられないという。
そして、越境ECサイトの表示言語について聞いたところ、「買い物する」・「閲覧はする」の割合がもっとも高いのは「日本語のサイトが、自動翻訳されているサイト」で9割程度だった。
いずれの表示言語も「買い物する」・「閲覧する」の割合が高いのは男性30代。一方、女性40代はいずれの言語も低めだった。
「全て日本語のサイト」で「買い物する」を選んだのは越境ECサイト利用者で2割程度。「閲覧はする」含めると半数近いが、英語のみのサイトよりも「買い物する」・「閲覧する」は低いことが明らかになったとしている。
<参照元>
「中国人2,000人対象 【越境ECサイトの利用実態調査】中国人の越境EC購入、日本商品が最多 海外旅行がきっかけで越境ECサイト利用…18.5%」
Baidu Japan