国が推進する「働き方改革」や「健康経営」などの産業保健への意識の高まりにより、従業員への配慮がより重視される時代となってきている。メンタルヘルスケアの導入が促進され、長時間労働が問題視される中、産業医の担う役割と業務は増加し、負荷が大きくなっているのが現状である。

メドピア株式会社の連結子会社である株式会社Mediplatは、医師によるオンライン健康相談「first call」の法人向けサービスとして、「オンライン産業医」の提供を新たに開始した。

産業医との面談がオンラインで可能となることで、必要な際に迅速に面談が設定できると同時に、より気軽に産業医に相談できるようになり、従業員の不調への早期介入および人事労務担当者の業務負担・コスト軽減が可能になるという。

また、全12科目を網羅するオンライン健康相談の併用で、産業医だけでは通常対応しきれない悩みも、専門の医師たちに相談することが可能となる。

産業医面談の課題をオンラインで解決

産業医面談の実施には、面談調整が困難かつ必要時に迅速に実施することが難しい、人事労務担当者にとって面談日程の調整は一定の業務負荷となっている、産業医の専門外の領域については専門的な相談ができない、といった課題がある。

そこで、同社では産業医面談をテレビ電話を通じてオンラインで可能にすることによりこれらの課題を解決し、企業における効果的な産業医の活用を支援するために、「オンライン産業医」の提供を開始した。

first callが提供する「オンライン産業医」サービスは、毎月のオンライン産業医面談に加えて、産業医が訪問巡視や対面での面談(2カ月1回以上)を実施する。

また、オンライン健康相談「first call」の併用により、産業医のみならず各診療科の医師に対して、チャットやテレビ電話で日常的な健康相談を行うことができるという。

具体的には、テレビ電話を通じて、産業医と従業員の面談を実施。産業医の定期訪問日以外および訪問対象外の支社でも早期に面談を設定でき、かつ面談日時の調整は予約案内を対象者に送るだけで容易となる。

また、2カ月に1回産業医が事業所を訪問し、職場巡視および対面での介入が望ましい対象者との面談を実施。要望により、それ以上の頻度で訪問を行うことも可能だ。

さらには、チャットもしくはテレビ電話で、一般内科や精神科、産婦人科、皮膚科等、幅広い診療科目の医師たちに日常的な健康上の悩みが相談できる(相談者は匿名・回答医師は実名制)。

「Skype」や「LINE」で相談する「小児科オンライン」とは

最近では、医療現場の問題を解決するIoTサービスが登場している。たとえば、医療系スタートアップ・株式会社Kids Publicが提供する「小児科オンライン」がある。これは、子育て中の母親に向けた遠隔医療相談サービスだ。

ビデオ通話ソフト「Skype」や、コミュニケーションアプリ「LINE」を使用して、平日午後6時~10時の間に、現役の小児科医が相談を受け付ける。急な発熱についての相談や、便秘の症状に関する相談など、医療行為に該当しない一般的なアドバイスにとどまるところが特徴だ。

小児科オンラインのユーザーは、都市部と地方のどちらにも存在しており、アジア、南米、欧州など世界に散らばる日本人家族からも相談を受けているという。

また、小児科オンラインは、企業との連携も進めている。富士通株式会社などと連携し、対象の企業に勤めている従業員は、無料で小児科オンラインを利用できるようになっている。小児科オンラインは、様々なチャネルに対してサービスを提供しており、6月からは新たに地方にも展開を始めた。

オンラインが支える健康経営

「働き方改革」の進展により、ビジネスにおいても、これまでないがしろにされる傾向にあった「健康」が重視されるようになったことは、喜ばしいことだ。

そして、今回のようなオンラインだからこそ享受できるメリットを活かしたサービスは今後の「健康経営」において、欠かせないものになるだろう。

img:PR TIMES , 小児科オンライン