今や新聞やニュース、広告など様々な所でAIという言葉を目にする。AIという言葉を目にしない日はないのではないかと思ってしまうほどだ。しかし目覚ましい技術革新の一方で、「AIの進化によって人間の仕事の半分が奪われる」などネガティブな話も取りざたされている。

不安な側面もあるが、AIはわたしたちの生活を豊かにしてくれるものであることには違いない。特に医療分野においては、その進歩による「健康」の享受が大きなメリットになることだろう。

ゲーム分野で培った行動予測技術を医療分野へ応用したYOKOZUNA dataとは?

シリコンスタジオ株式会社は、個々のユーザー行動を予測する機械学習エンジン「YOKOZUNA data(以下・ヨコヅナデータ)」をヘルスケア業界に対して本格的に展開し、個人の健康を促進するウェアラブルデバイスの進化と予防医療の発展に貢献していくことを発表した。

ヨコヅナデータは、個々のユーザー行動を予測する最先端の機械学習エンジンであり、次世代AIアルゴリズムを利用したレコメンデーションシステムとプレーヤー予測プラットフォームで、ゲーム開発を新しいステージに引きあげることを目的に開発・使用されている。

ゲーム分野で培ったAIによるデータサイエンスを活用することで、ウェアラブルデバイスなどから取得されるデータから心疾患の早期発見やリスク疾患の検出、個別の疾患リスク予測などの実現に向けて取り組んでいる。

増え続ける医療分野×テクノロジーのサービス

AMPではこれまでも医療分野とテクノロジーをかけ合わせたサービスを紹介してきた。ここでは、その一例を案内しよう。

医療系製品開発をおこなう株式会社NAMでは、医療機関を対象にチャットボット(自動応答プログラム)型電子カルテ「ドクターQ」を提供している。患者はLINEを通して、医師の代わりにドクターQ(チャットボット)から問診を受けたり、自分自身のカルテを閲覧したりすることが可能となる。

「チャットボット型電子カルテ」は医師と患者のコミュニケーション問題をクリアする!医療系AIスタートアップのNAMが提供を開始

株式会社ミクシィが設立した株式会社スマートヘルスでは、介護予防に向けた取り組みに挑戦している。ミクシィがこれまでSNSサービスで培ってきたコミュニケーション術を土台に利用者の目標設定や交流をおこない、専門家からの身体評価を元にした運動プログラムを提供するサービスを実施しているのだ。

ミクシィが介護予防を変える!「健康寿命の延命」に向けたコミュニケーションシステムの活用とは?

医療保険分野では、アクサ生命保険株式会社とKDDI株式会社が協業でヘルスケアサービスを開始した。それぞれの企業が長年培ってきた医療保障分野とIT分野の技術をかけ合わせることで、血液検査サービス「スマホdeドック」における連携や医療分野が抱える問題解決へと踏み出している。

「ヘルステック」が飛躍させるヘルスケア、テクノロジーの進歩と一緒に拡大する医療分野の可能性

テクノロジーが進歩するほど、医療分野の技術革新は続く

医療×AIを使ったサービスは今を転換期として、私たちの「健康」をより良いものとするために進化して行くだろう。たしかにAIが仕事を奪う側面もあるだろう。

しかし、それによって新たに生まれる仕事の分野とその需要があるはずだ。そしてその新しい仕事がさらに新たな価値を創造していく、そんな未来を考えて行くべきだろう。

AIによるデメリットを恐れるのではなく、ツールとしてどのように発展させ、社会をより良くするメリットを享受するのかが、今後わたしたちが考えることではないだろうか。

img: PR TIMES