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UverやAirbnbなど、CtoCのサービスがここ数年で盛り上がりをみせている。スマホの普及が広がり、高齢者も利用するなど、利用者の年齢層も広がっているため、CtoCサービスに触れる機会が全世代的に増加しているといえるだろう。
日本のCtoCサービスといえば、有名なのはフリマアプリのはしりでもあり、海外進出も果たしている「メルカリ」だろう。そのメルカリが新たなCtoCサービスを発表した。
今回、同社は個人間で知識・スキル・経験をマッチングする「スキルシェアサービス」への参入を行うようだ。
語学学習・習い事などのスキルや、個人が持っている知識のマッチングサービス「teacha」(ティーチャ)を来春開始する。
また12日よりティザーサイトを公開し、「教えたい」方・「学びたい」方の事前登録受付、およびパートナー企業・地方自治体の募集を開始した。なお、サービスの運営は同社のグループ会社である株式会社ソウゾウが行う。
知識のマッチングに特化したCtoCサービス
「teacha」は語学学習・習い事などのスキルや、個人が持っている知識のマッチングに特化したCtoCサービスで、同社のフリマアプリ「メルカリ」の姉妹アプリとして開発された。
対象分野は語学・プログラミング・資格取得・料理・音楽・スポーツ/アウトドア・ハンドメイドなど幅広い。teachaを使うことにより、1時間単位の利用で誰でも自分の得意なことや知識を簡単に人に教えることができ、また興味のある内容を気軽に学ぶことができる。
知識の売り買いのみならずPCやスマホで受講も
スキルシェアサービスの利点は、PCやスマホなどインターネットに接続できる環境にあれば、誰でも、どこでも簡単に利用できるという点である。
すでに、そのような分野では多くのサービスが登場している。たとえば、知識・スキル・経験を売り買いできるフリーマーケットであるココナラは、低価格、高安全、匿名の3つの特徴をウリにしている。ココナラはさらに幅広く、自身の特技や時間を対価に報酬を得ることができるため、おおくのユーザーから支持されている。
また、「参加型生放送」で毎日授業を開講しているSchoo(スクー)は、会員登録するだけで無料で生放送授業が受けられる。さらに、オンライン上の受講生同士でのヤリトリも可能だ。
「メルカリ」の知名度やブランド力をどう活かすか
もともと同社はフリマアプリ「メリカリ」の成功で、名を上げた企業である。今ではフリマアプリと言えば「メリカリ」とすぐに名が出てくるほど知名度やブランド力は高い。
この成功の背景には、扱っている製品が洋服やアクセサリーから家具まで幅広いことと、安心で使いやすく、配送までもが簡単に行えることがある。これらの特徴やブランド力を「teacha」にどう活かすかが成功のカギを握っているといってよいだろう。
テクノロジーが進むと共に、私たちの知識欲を満たすサービスがどんどん増えていることは歓迎すべきことだろう。今まで義務教育以外をうけることが難しかった人たちにとっても教育の機会を安価で簡易に享受できるということは、今後の日本の人材の育成とイノベーションへの近道をつくることにも通じているのかもしれない。