近年、働き方の多様化に伴い、コワーキングスペースでビジネスを行う企業や、サテライトオフィスを構え、遠隔での仕事を推奨している企業、また在宅での仕事を許可している企業が増えている。

そのような環境において、コミュニケーションを円滑に取るためにも、メンバーの在籍状況をチーム内で共有することが重要な場面は多々存在するだろう。しかしこれはなにも、社外に限ったことではない。

社内であっても、用事のある相手が今席にいるかどうかというのは内線をかけなければわからず、それが互いにタイミングが合わずに電話を何度もかけあってしまった経験があるのは筆者だけではないだろう。

そんなコミュニケーション機会のロスと、それにまつわるタイムロスを解消できるかもしれないシステムが登場している。

IoTセンサー「MESH」

この度、クラウド環境、サテライト環境でのビジネス支援に特化したインターネットシステムソリューションベンダーである株式会社サテライトオフィスは、前述のような場面で活用できるサービスとして、法人向けビジネスパックの第二弾となる「在席状況確認システム」の販売を開始した。

これは、「個室内の役員の在席状況を遠隔で確認したい」、「他フロアにいるメンバーの在席を確認したい」、「全メンバーの在席状況を一覧表示したい」などの要望を受けて開発されたものだそうだ。

サテライトオフィスは、これまでも「MESHタグ」と呼ばれる7つのIoTセンサーであるボックスの組み合わせと、「MESHアプリ」により、ビジネスパックの第一弾として「会議室効率化対策システム」も販売している。

MESHについては、こちらで詳しく紹介されている。

MESHを用いた在籍状況確認システムの特徴

在席状況確認システムは、「MESHタグ」のうち、人の動きを感知する「人感センサー」や椅子の動きなどを感知する「動きセンサー」を用いて、在席状況をWebやスマートフォンなどで把握するとともに、メールやLINEチャット、音声などにより、リアルタイムで通知する仕組みだ。

「法人向けビジネスパックの第二弾」は「MESH」だけでなく、使用するスマートフォンや大型テレビサイネージ等も含まれており、すぐに在席状況確認システムを導入することができる。

サテライトオフィスの在席状況確認システムの特徴は、なんといってもこの「MESH」にある。

「MESHタグ」のセンサーの組み合わせにより、より感覚的に利用することができるだけでなく、企業のニーズに合わせた仕組みを容易に構築することができるのだ。7つのブロックによりプログラムを可視化し、視覚的にシステムを構築するMESHの特性を活かしたサービスとなっている。

課題に合わせた在席状況確認のためのサービス

他にも、在席状況を確認するサービスは存在する。その一つが、ホワイトボード型アプリの「ZAiSEKI」だ。

例えば、外回りの仕事が多い企業の場合、オフィスを出る時にはホワイトボードに行先と不在時間を記入し、戻って来た時にはその旨を記さなければならない。

内勤の者も、外出中のメンバーの不在状況を把握する必要があり、記入漏れがあった際には所在がわからず困ることがあるだろう。「ZAiSEKI」は、それらの手間や在席管理における課題を解決している。

また、G Suite(Google Apps)と連携するポータルサイト・Any-Coグループウェアでも、勤怠管理機能と連動して在席確認機能・電話メモ機能を搭載している。

現代のコミュニケーションツールとして

効率化を目的に、働く環境は更に多様化してきている。「会社に自席があり、定位置で仕事を行う」という常識は、今では一昔前のものとなっているようだ。

そのような環境の中で、コミュニケーションにおけるタイムロスに課題を持っている企業が多いことは容易に想像できる。今後は、遠隔での在席管理サービスやフリーアドレスにおけるメンバーの所在管理サービスも需要が増してくるはずだ。

逆をいえば、こういった在席管理のサービスの充実が行われることで、リモートワークへのハードルが下がり、新しい働き方の一助となれる可能性も秘めているのではないだろうか。

img; MESH , Sateraito Office