オンデマンド


本来オンデマンドとは英語で「On Demand」で一般的に「要求に応じて・要求があり次第」という意味で使われている。


NHKオンデマンド、スカパーオンデマンドなどで親しみやすくなった「オンデマンド」というIT用語だが、近年ではインターネットでのサービスの多くがオンデマンド型で提供されるケースが増えてきている。


ITでのオンデマンドサービスはインターネット上で使う人の需要や要求、リクエストに応じてリアルタイムにサービスを提供してくれる便利な仕組みで、そのスピードや利便性から多く使われるようになっている。


例えばOn-Demand TV(オンデマンドのTV)は、見逃してしまったテレビ番組を選択し、ネット配信動画で視聴することの出来るサービスのことを指す。その他、Web上での音楽配信サービス(on-demand streaming music service)や、消費者の注文に応じてテキストや画像などの商品を購入、データ配信をしてくれるサービス(deliverable on demand)など、様々なオンデマンドサービスが挙げられる。


また、スキルアップを目指している人が多く利用するオンデマンドとしては、eラーニングオンデマンドが挙げられる。これは24時間どこにいてもインターネット上でアクセスが可能で、様々なカリキュラムから必要なものを選択して学習できる教育システムのことである。


ここ数年で塾や英会話など、年齢やニーズに合わて様々な分野のオンデマンドeラーニングが増加し、塾に通わなくても良質な授業が受講可能になってきた。大勢の受講者がネット上で受講できるという性質上、希少な有名講師の授業を安価に受けられる点や、ライフスタイルに合わせて好きな時間に受講できるという点で人気が集まっている。


また、配信側でも教室の確保や人材の確保をする必要が少なくなったという点もあげられる。企業でもオンデマンドセミナー、オンデマンド研修などを取り入れているところが多いとされている。


さらに身近なオンデマンドとしては、年賀状印刷などのオンデマンド印刷があげられる。これは、インターネット画面で必要な枚数やデザイン、コメントを選択することで、配送までを一貫して提供してくれるサービスだ。わざわざ年賀状をコンビニや郵便局などで購入することなく、安価でスピーディに完結することができる。オンデマンド印刷は一般家庭に限らず、1,000枚単位の企業印刷や名刺印刷、DM発送など多くの印刷業務に関して、必要な時に必要な枚数だけコストを抑えて印刷できるというメリットがあるため、その需要が伸びている。


さらには出版社が在庫を持たず、注文の都度、一冊から制作をするオンデマンド出版というサービスも存在し、簡単でいて安価で自由に表現できる媒体として利用価値が高まっている。




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