日々の暮らしのなかにあるサステナビリティを紹介する特集「サステナブック」。第33回に登場するのは、モデル・ダンサー・俳優として活躍する佐藤晴美さん。ファッションの仕事をきっかけにサステナビリティに関心を持つようになったという佐藤さんが、オーガニックコットンのバスタオルを紹介。

【プロフィール】
佐藤晴美さん
ダンス&ボーカルグループE-girlsの二代目リーダーで、2021年よりソロ活動をスタート。モデルや俳優としてさまざまな媒体で活躍し、現在LDH新ガールズグループ誕生プロジェクト『ガルバト』のプロデューサーとして注目を浴びている。

オーガニックコットン100%の今治タオル

出典:IKEUCHI ORGANIC(https://www.ikeuchi.org/

——今回ご紹介いただくサステナブルなアイテムについてお聞かせください。

オーガニックコットンのバスタオルを紹介します。ブランドは今治タオルの「IKEUCHI ORGANIC」です。なるべく身の回りのアイテムをオーガニックなものに切り替えていきたいと思っていた時に、偶然このブランドの店舗に出会いました。

正直、オーガニックコットンには硬いイメージがあったのですが、実際に触ってみたらふわふわ!300回洗ったというタオルも触らせてもらったのですが、ふわふわ感が損なわれていなくて驚きました。ちょうどよい厚みも気に入り、1年ほど前から愛用しています。

——IKEUCHI ORGANICのサステナブルな点はどこにありますか?

オーガニックコットン100%で製造されているのはもちろん、メンテナンスサービスもあり、消耗品ではなく“愛用品”として長く使い続けられる点が素敵だなと思います。

さらに、製造過程の電力は100%風力発電でまかなわれていて、コットンはインドやタンザニアなどからフェアトレードされている点も魅力です。“オーガニック”という言葉だけでなく、その背景に社会的意義のあるモノづくりがあることを知り、ファンになりました。

私なりのサステナビリティ

——そのほか、家の中にサステナブルなアイテムはありますか?

LOGAN atelier」というオンラインセレクトショップで見つけたプランターがあります。最初はサステナブルな素材だとは知らず、見た目のかわいさに惹かれて購入しました。プランターはプラスチックなど、処分に困る素材のものが多いですが、これは再生木材とバイオプラスチックから作られていて、自然分解が可能な素材だそうです。

私が購入したのは小ぶりなサイズで、カウンターやデスクの上に飾るのにぴったり。軽量で扱いやすいのでギフトにもおすすめです。植物は癒されますし、プランター自体も環境にやさしい素材だと思うと、気持ちが軽やかになります。

——サステナビリティに興味を持ったきっかけを教えてください。

ファッションモデルのお仕事がきっかけです。消耗品として廃棄される洋服を目にしたり、動物に配慮したフェイクレザーのアイテムに触れたりするなかで、自然と環境に配慮したモノづくりの大切さに気づかされました。

また、お仕事で畑仕事に関わる機会があり、日本の食料自給率の低下や温暖化による不作の問題、輸入に頼ることによる物価高などを知り、自分を取り巻く環境にもっと目を向けたいと思うようになりました。畑仕事はプライベートでも少しずつチャレンジしています。

——佐藤さんが取り組んでいるガールズグループプロジェクトでは「次の世代へバトンを繋ぐこと」を掲げていらっしゃいます。“次世代へ繋ぐ”というマインドもサステナビリティのひとつではないでしょうか?

その視点は新しい発見です。『ガルバト』をサステナビリティだと捉えたことはなかったですが、私自身、常に“今の自分が生まれた場所”を大切にしたいという思いがありました。ただ、それが上手く次の世代に繋がっていない気がして、新たなガールズグループをつくることに挑戦しています。

確かに、自分だけ良ければいいという考えはないかもしれません。田舎育ちで、ご近所さんからナスやジャガイモをもらっていたことを思い出します。そうした助け合い精神のなかで育ってきたので、良い習慣や経験は受け継いでいきたいし、それをみんなでシェアしたいという思いは人一倍強いのかもしれません。

——今後、私たちはサステナビリティとどのように向き合うべきだと思いますか?

自分一人で掘り下げていくのは難しいと思うので、まずは誰かと話してみるのがいいのではないでしょうか。会話から生まれることって、結構ありますよね。例えば「この映画おもしろいから観てみて!」という友人の一言から素敵な作品に出会えるように、サステナビリティも誰かとの会話をきっかけに、興味や関心を深められることがあるかもしれません。

そして、シンプルに“やさしい選択”を重ねること。誰もがあらゆる物事に対してやさしいと思える選択を積み重ねていけば、心地よい社会が築かれていくはずです。生きていくうえで“やさしさ”ってとても大切ですよね。