パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda」は、「転職市場予測2025下半期」を公開した。

doda、2025年下半期の転職市場予測を発表

同調査では、7業種と8職種の合計15分野を対象に、2025年下半期の求人動向を予測。そのうち7分野で求人の増加、4分野で好調維持とされ、計11分野で堅調な動きが見込まれているとのことだ。求人の増加が予測されたのは営業、人事、経理、法務、企画・マーケティング、化学・素材、食品の各分野であり、好調維持とされたのはIT・通信、メディカル、不動産・建設、販売・サービスだった。

背景には、2040年問題を見据えた中長期的な人材確保の動きや、AI・DX推進に対応するための専門人材の需要増加があるという。建設業界における「BIM/CIM」のようなデジタルツール活用スキルが求められるケースも多く、該当スキル保有者は特に高く評価される傾向にあるとしている。

また、企業の海外進出が進む中で、語学力や海外マネジメント経験のある人材の需要も高まっているとのことだ。

一方、米国の関税政策や為替の影響など世界経済の不透明感により、電気・機械分野では求人が減少または横ばいの見通しとなった。製造業など一部業界では中途採用計画に慎重な姿勢が見られるとされている。

また、企業動向としては、社員の定着率向上を重視した取り組みが一層活発化しているという。具体的には、残業時間削減やキャリアコースの充実、一時金の導入、柔軟な働き方の選択肢提供などが挙げられた。また、選考段階からカジュアル面談や会社見学を行うことで入社後のミスマッチを防ぐ取り組みも広がっているとのことだ。

これらの動向から、企業は採用強化と並行して、「社員が自分らしいと感じられる働き方の実現」に注力していく可能性が高いとしている。

<参考>
転職サービスdoda『転職市場予測2025下半期