建設環境研究所は、衛星画像から、全国の河川において汎用的に植生分類を行うサービスを開始すると発表した。

AIモデルにより生成された植生分布図

同社は、衛星画像を用いて解像度50cm、草本・樹林・竹林・裸地・人工構造物・水面の6クラス分類で、植生分布図を生成するAIモデルを独自に開発。AIモデルの正解率(Accuracy)は93%以上を達成しており、画像から即座に自動分類が可能となっている。

河川の河川敷、高水敷では、豊かな自然環境が広く残されている一方で、出水により環境が大きく変化するため、最新の状況を素早く正確に把握することは容易ではないという。

今回、同社の技術を用いて、変化の激しい河川環境について衛星画像から広域を即時評価することで、例えば大きな出水があった前後の年次変化を定量的に評価することも容易に可能になるほか、AIモデルの導入によりコスト低減化へも寄与するとしている。

同社は今後、河川域に限らず、より汎用なモデルの開発、より多くのクラスを分類可能なモデルの開発を進め、全国任意箇所・任意時点の植生環境を迅速に定量評価可能となるよう、精度向上を目指していくとのことだ。