IHIは、GE Vernovaと共同で進めるアンモニアガスタービンの開発に向け、兵庫県相生市の相生工場に大型燃焼試験設備(以下、LCT)を新設したと発表した。2025年夏から同設備で実機サイズの燃焼器による試験を開始し、2030年までの実用化を目指すとしている。

IHI相生工場に新設した大型燃焼試験設備

同設備は、GE VernovaのF型ガスタービンに対応した設計で、圧力、温度、空気・燃料流量などの実機同等条件下で燃焼試験を行うことが可能という。燃料にCO₂を含まないアンモニアを用いることで、発電時のCO₂排出量を大きく削減する技術の開発を目的としている。

IHIはすでに、出力2MWのアンモニア100%燃焼ガスタービン「IM270」を開発しており、今回のLCT導入により、大規模な燃焼技術の開発を本格化させる。

また、GE Vernovaのグローバル技術チームと、同社のアメリカ・サウスカロライナ州グリーンビル拠点で培ったノウハウを融合し、アンモニアを燃料とする新しい燃焼システムの実用化に取り組むとしている。