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ALL DIFFERENTおよびラーニングイノベーション総合研究所は、社会人1年目から4年目の若手社員1,200人に対し、業務上どのような支援をしてもらい、それをどのように捉えているか、業務支援(*1)の実態を調査・分析いたします。意識調査を実施いたしました。
■半数以上の若手社員が業務支援を「してもらっている」と実感。一方、5人に1人の新人は「全くしてもらっていない」と回答
まず初めに、社会人1年目~4年目の若手社員に対して、上司や先輩からの業務上の支援が十分と感じているか質問した結果、「十分にしてもらっている」「してもらっている」と回答した割合は、社会人1年目は60.0%、社会人2年目は60.6%、社会人3年目は57.0%、社会人4年目は58.0%となり、半数以上の若手社員が業務支援をしてもらっていると感じていることがわかった。
その中で、「十分にしてもらっている」と感じる割合は、社会人1年目が最大で24.7%となっている。
一方、「全くしてもらえていない」との回答は、社会人1年目が20.7%と最大の割合となり、5人に1人が業務支援されていないと感じている実態が明らかとなった。
■業務支援をしてくれる相手は「同じグループ・チームの先輩」がトップに
次に、業務支援をしてもらっていると回答した若手社員に誰から支援を受けているか質問したところ、社会人1年目は42.7%が「同じグループ・チームの先輩」と回答し最も高い結果に。この選択肢は、他年次においても最大となっており、次に「役職が1つ上の上司」31.3%、「同期」23.0%と続く。
社会人2年目も同様に「同じグループ・チームの先輩」と回答する人が最も多く、次に「役職が1つ上の上司」33.7%、「同僚」22.0%と続いた。
社会人3年目は「同じグループ・チームの先輩」、「役職が1つ上の上司」、「役職が2つ以上、上の上司」、社会人4年目は、「同じグループ・チームの先輩」「役職が1つ上の上司」が同等、次いで「同僚」となっている。
全年次共通して「同じグループ・チームの先輩」と回答する割合が最大となり、若手社員にとって距離の近い先輩が業務を支えてくれていると感じていることがわかる。
また、年次が上がるにつれて「役職が1つ上の上司」から支援を受ける割合が高くなる傾向が見られ、さらに、社会人1年目では「同期」、社会人4年目では「同僚」の存在も大きいことも特徴となっている。
業務支援内容、職種・業界・社会人としての、マインド・知識・スキルへの支援が手厚い結果に
具体的にどのような業務支援をしてもらっているか、全年次まとめた支援内容の結果を見ると、「職場における必要なマインド・知識・スキル」が27.2%と最大となり、次に「業界における必要なマインド・知識・スキル」が22.5%、「社会人としての必要なマインド・知識・スキル」が20.2%となった。
知識・スキルのインプットは手厚く支援されていることがわかる結果となっている。
一方、「業務に詳しい関係者の紹介」「新しい切り口での考え方」「得意を伸ばすための業務アサイン」「苦手を克服するための業務アサイン」は1割以下の結果となり、比較的支援されていない実態も明らかに。
■業務支援があると「安心」「感謝」「成長のために頑張ろう」とポジティブに捉える傾向に苦手業務へのアサインは、成長意欲が高まる結果に
最後に、業務支援の内容を若手社員はどのように捉える傾向があるか、「職種における必要なマインド・知識・スキル」「業務遂行におけるルールや段取り」「業務アサイン(未経験業務・得意業務・苦手業務)」の3つの支援内容を分析。
まず、営業職の提案力や傾聴力、企画職の市場分析力やプレゼン力など、職種ごとに求められるマインド・知識・スキルに対する支援として「職種における必要なマインド・知識・スキル」への支援に対する意見を調査。
この支援を受けた若手社員は、「安心した」44.8%、「感謝の気持ちを抱いた」42.5%、「成長のために頑張ろうと思った」31.7%と、ポジティブな気持ちを抱く傾向にあることがわかった。
業務を遂行する上で指定されている順序や作業手順の方法などをレクチャーしてもらう支援の「業務遂行におけるルールや段取り」に関して、支援をもらっている若手社員は、「安心した」と回答する割合が半数以上いる結果となり、この割合は他の支援内容と比べて最も高い割合となった。
次に、「感謝の気持ちを抱いた」45.7%、「成長のために頑張ろうと思った」26.4%と続く。
上司や先輩から特定のタスクや役割を割り当てる「業務アサイン」への支援に関して、どのような捉え方をしているかを調査。
意図的に未経験業務や得意・苦手業務などを割り当てることで、成長を促すことを指すが、「未経験業務」へのアサインでは、「安心した」と回答する割合が最も高く49.2%となった。次に「感謝の気持ちを抱いた」43.7%、「成長のために頑張ろうと思った」31.0%と続く。
「得意業務」へのアサインでは、「感謝の気持ちを抱いた」が46.3%となり、次に「安心した」41.1%、「成長のために頑張ろうと思った」36.8%と続く結果に。
「苦手業務」へのアサインでは、「成長のために頑張ろうと思った」45.4%、「感謝の気持ちを抱いた」「安心した」が41.2%と同等の割合となっている。なお、少数ではあるものの、業務のアサインにより「モチベーションが下がった」とネガティブに捉えている若手社員も一定数いることもわかった。
【調査概要】
調査対象者:社会人1年目~4年目の就労者
調査時期:2024年10月12日~10月15日
調査方法:調査会社によるインターネット調査
サンプル数:1,200名(社会人1年目300名、社会人2年目300名、社会人3年目300名、社会人4年目300名)
※各設問において読み取り時にエラーおよびブランクと判断されたものは、欠損データとして分析の対象外としている。
※構成比などの数値は小数点以下第二位を四捨五入しているため、合計値が100%とならない場合あり。
<参考>
ALL DIFFERENT・ラーニングイノベーション総合研究所『若手社員1,200名の意識調査(業務支援編)』