大和ハウス工業は、大阪湾岸部において2棟のマルチテナント型冷凍冷蔵物流施設を開発することを発表した。

同社はすでに大阪市住之江区で全館に冷凍冷蔵設備を導入したマルチテナント型物流施設「DPL大阪南港Ⅰ」を着工。また、7月31日には大阪市此花区において3温度帯(常温・冷蔵・冷凍)に対応できる「DPL大阪舞洲」を竣工するという。

「DPL大阪舞洲」と「DPL大阪南港Ⅰ」は、冷凍食品の需要の高まりに伴うコールドチェーン(低温物流)に対応するため、冷凍食品から乳製品、野菜までを保管できる冷凍冷蔵設備を採用しているという。

また、トラックから積み荷を降ろすバースを2層構造にすることで庫内温度を保てる仕様となっており、設備ではメンテナンスや故障に備えて冷凍冷蔵設備の2系統制御が採用されている。

「DPL大阪舞洲」は8階建てのうち1~4階で-25℃から5℃までの温度管理ができ、5~7階では常温倉庫として機能するため、3温度帯(常温・冷蔵・冷凍)に対応。「DPL大阪南港Ⅰ」では1階が5℃~8℃、2~5階で-25℃から0℃までの管理ができる冷凍冷蔵倉庫となっているとのことだ。

倉庫内イメージ

「DPL大阪舞洲」と「DPL大阪南港Ⅰ」は、トラックや貨物船によるコンテナ輸送に適しているだけでなく、従業員の確保にも優れた立地となっている。高速道路のインターチェンジに近く、名古屋市まで約2時間30分(約180km)でアクセスできるなど広域輸送拠点として機能するという。

また、国際物流ターミナルが整備されている「大阪湾」に近接しており、「関西国際空港」および「神戸空港」も利用できる立地であるため、陸路輸送だけではなく、海路・空路輸送にも対応可能となっている。

【上】「DPL大阪舞洲」位置図【下】「DPL大阪南港Ⅰ」位置図

さらに両物流施設は複数の企業の入居を想定した汎用倉庫となっており、テナント企業は建設費や維持管理費を抑えて物流事業を展開することができるのが特長だという。

自社専用に建設するBTS型物流施設と比べ、事業開始までの期間を短くすることができ、物流ニーズの多様化により急速に変化する事業環境の中でスピーディに事業を展開することができるとのことだ。

■建物概要

建物概要