エン・ジャパンは、同社が運営するミドル世代のための転職サイト「ミドルの転職」上で、サイトを利用している35歳以上のユーザーを対象に「転職軸」についてアンケートを実施し、その結果を公表した。

■仕事選びの軸、全年代で「希望の仕事内容に従事できるか」を最も重視

同調査で、仕事選びの軸を聞くと、全年代で最多は「希望の仕事内容に従事できるか」で75%、次いで「希望の勤務地があるか」で58%、「年収アップできるか」で46%と続いた。

仕事選びの軸

■転職を考えたきっかけ、30代は「給与・待遇」、40・50代は「仕事・業務内容」がトップに

転職を考えたきっかけを聞いたところ、「仕事・業務内容」が45%、「給与・待遇」が43%という結果に。また、年代別でみると、30代では「給与・待遇」が48%、40代・50代は「仕事・業務内容」(40代46%/50代44%)が最多の回答だった。

転職を考えたきっかけ

また、転職を考えたきっかけを具体的に聞くと、以下のような回答があげられた。

「給与・待遇」と回答した人
・子どもの進学が決まり、学費のために収入アップを目指したから(30代女性)
・昇進したが給与には反映されず、希望の待遇にはならなかったから。また、昇進に伴って業務量が増え、納得のいく対価ではなかったから(40代男性)
・給与・待遇が入社時の案内と相違していたから(50代女性)

「仕事・業務内容」と回答した人
・管理職をしているが、やった分の評価がダイレクトに返ってくるプレイヤーとして働くほうが合っていると感じたから(30代男性)
・仕事内容が毎月変わり、人間関係が複雑になったから(40代女性)
・役職定年以降の業務が整備されていない実態に気付き、より長く、責任とやりがいを求めるようになったから(50代男性)

■6割以上が転職活動中に「働きたいと思う会社があった」と回答、働きたい理由のトップは「仕事内容がキャリアアップにつながると感じた」

転職活動を進める中で『この会社で働きたい』と思ったことはあるか聞いたところ、全体の65%が「ある」と回答。

転職活動中に『この会社で働きたい』と思ったことはあるか

また、働きたいと思った最も多い理由は「仕事内容がキャリアアップにつながると感じた」で28%という結果に。

働きたいと思った理由

■転職活動中に感じる不安は「年齢」が最多

転職活動を進める上でどんなことを不安に思うか聞くと、最も多いのは「年齢」で79%、次いで「経験・スキルが通用するか」、「年収」がともに54%という結果に。

転職活動を進める上での不安

また、上記について回答した具体的な理由を聞くと、以下のような声があげられた。

「年齢」と回答した人
・38歳という年齢と、個人のスキルアップに注力してきたため、マネジメント経験がほぼないことが不安(30代男性)
・30代後半のため、年齢で対象外にならないか心配(30代女性)
・20~30代対象の求人が多く、なかなか応募ができない(40代女性)

「経験・スキルが通用するか」と回答した人
・自分の力がどこまで通じるか、それまでに身につけた仕事の仕方などが入社してみないとどれくらい通じるかわからないこと(30代男性)
・25年間同じ業界にいて、そこから異業種を目指すため、通用するスキルがあるのかが不安(40代男性)
・転職となると即戦力人材が求められると思うが、即戦力として活躍できるまでの期間がどの程度許容されるのかという点が不安(50代男性)

「年収」と回答した人
・希望職種は比較的平均年収が低いため、年収ダウンしないかが不安(30代男性)
・やりたいことイコール給与アップには必ずしもつながらないため、給与面での家族の理解が最も不安に感じる(40代男性)
・経営陣やエンジニアでない場合、中間層のマネジメント経験では、年齢を理由に低い年収での雇用契約になる(50代女性)

<参考>
エン・ジャパン「ミドル世代3100人に聞いた「転職軸」意識調査ー『ミドルの転職』ユーザーアンケートー