Indeed Japanは、3月8日の「国際女性デー」を前に、「女性の仕事と子育ての両立に関する調査」を実施し、その結果を公表した。
同調査は、全国の20〜40代のワーキングマザー(以下、正社員ワーママ)、将来的に正社員として仕事と子育てを両立したいと希望している有職男女(以下、プレワーママ・プレワーパパ)、正社員ワーママの配偶者・上司の計1,600人を対象に実施。
また、同調査結果を受けて、子育てをしながら働く女性を応援するために「ありの“ママ” スケジュール展」を3月8日から10日まで、二子玉川蔦屋家電内イベントスペースにて実施するとのことだ。
同イベントでは、現役の正社員ワーママ達から集めたリアルな24時間の過ごし方を、一目でわかるようにスケジュール表形式で子どもの年齢別に展示。
多忙な中でどのように時間をやりくりしているかの具体例や仕事と子育てを両立するために実践している工夫などを共有するとしている。
【開催概要】
開催日時:3月8日~10日 10:00~19:30(8日のみ13:15開始)
会場:二子玉川蔦屋家電2Fイベントスペース(東京都世田谷区玉川1-14-1)
参加方法:無料で自由に参加可能
対象者:子育てをしながら正社員で働く女性の両立の工夫、日々の時間の使い方の工夫を知りたい・参考にしたいと考える全ての人
ノベルティ:会場を訪れた子どもにオリジナル風船をプレゼント(無くなり次第終了)。
【「仕事と子育ての両立」に関する調査結果】
■正社員ワーママの92.2%が「仕事と子育ての両立に何かしらの困難」を抱えている
正社員ワーママに「仕事と子育ての両立において困っていること」を聞くと、困っていることはないと回答した人は7.8%で、92.2%が何らかの困りごとを抱えていることが分かった。
具体的な困りごととして最も多かったのは「子どもに十分に時間を割けない」で60.3%、次いで「自分のために使える時間が持てない」が58.9%、「精神的な余裕がなくなる」が50.2%と続いた。
多くの正社員ワーママが、子どものための時間や自分のための時間、精神的な余裕を持てずに悩んでいる様子が伺える。
■正社員ワーママの3人に2人(66.5%)が「将来的なキャリアプランの見通しが持てない」
また調査の結果、正社員ワーママの約3人に2人にあたる66.5%が「将来的なキャリアプランの見通しが持てない」と回答。
子どもの年齢別では、第一子の年齢が0~2歳時が最も高く77.5%にのぼり、それ以降子どもの年齢が上がるにつれて割合は低くなっており、子どもの年齢が小さいほど、先のキャリアの見通しを立てにくい状況におかれていることが分かった。
■正社員ワーママは家事・育児の74%以上を自分で担っている。
正社員ワーママに、家事と育児それぞれについて、「自身」「配偶者」「配偶者以外の家族」「外部の有料サービス」での希望する分担割合と実際の分担割合を聞いた。
その結果、家事の希望分担割合は平均で「ワーママ本人」が59.0%、「配偶者」が36.9%、「配偶者以外の家族」が7.6%、「外部の有料サービス」が2.2%となった。
育児の希望分担割合も同傾向で、平均で「ワーママ本人」が59.5%、「配偶者」が38.9%、「配偶者以外の家族」が5.1%、「外部の有料サービス」が2.6%という結果に。
一方で、実際の分担割合を聞くと、家事の分担割合は平均で「正社員ワーママ本人」が74.2%、「配偶者」が20.6%、「配偶者以外の家族」が7.8%、「外部の有料サービス」が0.7%の割合に。
育児も同傾向で、平均で「正社員ワーママ本人」が74.1%、「配偶者」が22.7%、「配偶者以外の家族」が5.7%、「外部の有料サービス」が1.0%の割合で分担されていることが分かった。
家事・育児ともに、74%以上を正社員ワーママが担う現実が浮き彫りとなり、女性への家事・育児の偏りや両立にあたっての負担の大きさが伺える。
■将来、子どもをもっても正社員として働きたいと考えるプレワーママ・パパの9割が不安を感じている
正社員として働く20~30代の女性/男性のうち、将来子どもが欲しいと考えており、子どもができてからも正社員として働き続けたいと考えるプレワーママ・プレワーパパに、「子育てと仕事を両立することは難しいと思うか」と質問した。
その結果、プレワーママの86.0%、プレワーパパの74.0%が「難しいと思う」と回答。実際に、仕事と子育ての両立を始めていない段階から、周囲で見聞きした情報などから、既に両立の難しさを想像している人が多いことが伺える。
次に、「正社員として、仕事と子育てを両立することに不安を感じるか」と聞いたところ、プレワーママの91.0%、プレワーパパの85.0%が不安を抱いていると回答し、難しさと同様、女性の方が不安を感じる割合が高い結果に。
■「正社員ワーママが仕事と子育ての両立で困っていること」に対する配偶者・上司のイメージと、実際の正社員ワーママ本人の困り事にはギャップあり。
正社員ワーママの配偶者・上司に「子育てをしながら正社員として働く女性が仕事と子育てを両立するにあたって困っていることは何だと思うか」を質問し、正社員ワーママが実際に困っていると回答した割合と比較した。
その結果、正社員ワーママの実態と、配偶者や上司の考えるイメージとの間でギャップがあることが明らかに。
特にギャップが大きかった(10pt以上差がついた)項目は、配偶者で2項目、上司で5項目あり、配偶者よりも上司の方がイメージギャップは大きいことが分かった。
【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査対象:
1.正社員ワーママ:0歳~高校生の子どもと同居しつつ、正社員として働く、20~40代の女性(1,000人)2.プレワーママ・プレワーパパ:正社員として働く、20~30代の女性/男性のうち、将来子どもが欲しいと思い、子どもができてからも正社員として働き続けたい人(各100人)
3.正社員ワーママの配偶者:“0歳~高校生の子どもと同居しつつ、正社員として働く、20~40代の女性”の配偶者(200人)
4.正社員ワーママの上司:”0歳~高校生の子どもと同居しつつ、正社員として働く、20~40代の女性”を部下に持つ人(200人)
調査期間:2024年2月2日〜 2月5日
※構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合がある。
<参考>Indeed Japan『仕事と子育ての両立に関する調査』